活動報告

市民性と専門性~公的支援の立場から見る“非専門職”の可能性~安井飛鳥さんを囲む会|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2025

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

【講座】では、月ごとに異なる講師による「講義動画」を配信。その上で講師とzoom上で質疑・対話ができる「講師を囲む会」を実施しています。

講義動画概要

■講師:安井飛鳥さん

 弁護士とソーシャルワーカーの協働を考える会

 ちば子ども若者ネットワーク

 一般社団法人Void

■講座タイトル

 市民性と専門性~公的支援の立場から見る“非専門職”の可能性~

■主なトピック

 ・講師紹介/これまでの活動紹介

 ・“支援”の枠組みに乗らない・乗れない子どもたち

 ・対談①~専門職として関わることの可能性と限界~

 ・対談②~子ども・若者にとっての市民性と専門性~


講師を囲む会の様子

2025年12月17日(水)に実施した「講師を囲む会」では、

子ども・若者支援の現場に長く関わってきた安井さんを囲み、

参加者それぞれの実践や迷いを持ち寄りながら、対話の時間を持ちました。

テーマとして繰り返し立ち上がってきたのは、

「専門職としての役割」と「一人の市民としての関わり」のあいだで、どう立つのか

という問いでした。

「最後は人と人」という感覚を、どう守るか

安井さんから繰り返し語られたのは、

境界線(バウンダリー)を意識することの大切さと、

それでもなお「人として向き合う」ことを手放さない姿勢でした。

・境界線を越えないことは、相手を尊重すること

・ただし、相手の話だけを引き出し続ける関係は対等ではない

・信頼関係のためには、支援者側の自己開示も不可欠

特に子ども・若者にとっては、

「どんな資格を持っているか」よりも、

「この人は人間として信頼できそうか」が、関係の入口になる。

キャラクターものの小物や、趣味の話題など、

ささやかな自己開示が「話してもいいかも」という感覚を生むこともある。

そんな具体的な実践が共有されました。

支援は、いきなり始まらない

対話の後半では、

「支援が必要な状態に至るまでのプロセス」についても話題が及びました。

多くの制度や専門機関は、

「もう相談できる状態になった人」を前提に設計されています。

だからこそ、

その手前の、名もない時間や関係性を支える場が必要なのではないか。

CforCが大切にしている「市民性」の視点が、

改めて浮かび上がってきました。

揺れながら関わり続ける人たちへ

最後に安井さんから語られたのは、

答えを急がなくていい、というメッセージでした。

きれいに整理できないまま、

揺れやモヤモヤを抱え続けること。

その感覚こそが、

子どもや若者と向き合うときの感度を保ってくれる。

今回の「講師を囲む会」は、一方的に学ぶ場ではなく、

参加者一人ひとりの実践と問いが交差する対話の時間でした。

それ自体が、CforCが目指している関わりのあり方を

体現していたように思います。

アーカイブ配信受付中!詳細はPeatixよりご覧ください。

https://cforc-kouza-2025.peatix.com/

【保護者対象】子どもの権利・子どもとの関わりを振り返る研修を実施しました

奈良県生駒市こども政策課よりご依頼をいただき、「親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー(思春期のこどもの保護者向け連続講座/全2回」を開催しました。

テーマは、「思春期のこどもの子育てに悩む保護者が、こどもと心地よい関係を築くためのヒントを学ぶ」。PIECESの市民性醸成プログラム(Citizenship for Children)のリフレクションや、子どもの権利についての啓発講座を織り交ぜながら、今回ご参加いただく方のニーズを想定しながら内容を企画し実施しました。

 

◆「親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー」

https://www.pieces.tokyo/893986657113/2025-ikoma

 

この講座で大切にした「ねらい」

 子育てに正解はありません。頭ではそう分かっていながら、私たちはつい、何が正しいのかばかりを探してしまうことがあります。PIECESがお届けする講座では、子育ての正解を提示することはせず、日々の暮らしで生まれる自分自身の葛藤やモヤモヤに光を当てて向き合ってみる、「自分」と「子ども」どちらの価値観も大切にする視点を育てていく時間になることを大切にしています。


第1回|子どもとの関わりをふりかえる(リフレクションペアワーク)

 参加者のみなさんに、日常にある子育ての一場面を切り取り記録する「エピソード振り返りシート」を事前に配布しました。「あの時の私の関わり方は、どうだったのだろう……」と、少しモヤモヤしたり、葛藤を感じたりしたエピソードを書いてきていただくためのものです。

こうした“自分でも少し残念に感じている出来事”を書いてもらうとなると、「ダメな関わりを正されるのではないか」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。そこで最初に、「シートの内容をスタッフが拝見して、『このときはこうするべきですよ』と正解をお伝えすることはありません。どんな経験も、未来をよりよくするための糧にすることができます」とうことをお伝えしました。

あわせて、リフレクションでは相手の言動だけでなく、自分自身の内面をメタ認知することがなぜ大切なのかについても、お話しました。

ペアワークでは、エピソードシートに書かれた「目に見える言動」を手がかりに、そこにある感情や価値観へと少しずつ思いを巡らせていく「14の問い」を用います。話し手がエピソードを語り、聞き手がじっくりと耳を傾けながら、順番に問いを投げかけていきます。

子育てに日々奮闘している参加者のみなさんが、自分の気持ちを否定されることなく丁寧に聴いてもらえることで、まずは安心感や心地よさを感じておられる様子が印象的でした。

第2回|子も親も、傷つかない関係性(日常にある「子どもの権利」から)

 子どもの権利とは、18歳未満のすべての子どもが持つ基本的な権利であり、1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」に基づいています。日本では「権利」と聞くと少し仰々しい印象をもち、日常の子育てとは距離のあるものと感じる方も、少なくありません。

PIECESの「子どもの権利」を扱う講座では、前回のリフレクションで学んだ「自分の内面にある大切な価値観や願いを見つめること」を土台にして、どの家庭にもある親子のやりとりを切り口に、「子どもの権利」について考えるワークを行っています。

今回も、例題となるワークを通して、参加者のみなさんが日頃何気なく行っている子どもとの関わりに思いを巡らせ、あらためて「権利」という視点から子育てを見つめ直す時間となりました。また、2回にわたって共に学んだ参加者同士が、お互いの子育てを労い合い、これからも一緒に考え続けていく仲間として、あたたかなつながりを育んでおられました。

参加者の声

・反省ばかりして次に活かせず、その繰り返しでした。 結果ではなく経験に焦点をあてることを意識したいと思いました。

・他の参加者の方と話すことで自分だけではないという安心感が得られました。 また自分とは違った視点も学べて良かったです。

・価値観はみんな違っているということ。そこは変えなくていいということ。希望がもてました。

・親に代わって孫を育てる祖父母にもこのような機会があればよいと思います。夫(祖父)にも参加してもらいたい。

・対話でそれぞれの子育ての状況の違いの中での悩みと対応を聞かせていただいて、気づきと優しい共感が多くあり、嬉しい時間でした。

【親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー】
日時:2025年11月15日、11月29日
主催:生駒市こども政策課
講師:泉森奈央・阪口輝恵(PIECESスタッフ)

「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

「正解はないけれど、対話が必要だった」稲美町の『ゆるり家』が研修で見つけた、地域とつながる新たな一歩

兵庫県稲美町でこどもの居場所づくりに取り組む「NPO法人ゆるり家」。日々の活動に追われる中で、スタッフ同士が想いを共有し、地域へ活動を広げていくために、PIECES(ピーシーズ)による研修を実施しました。代表のりえさんに、研修を終えての率直な感想と、そこで生まれた「予期せぬ化学反応」についてお話を伺いました。

NPO法人 ゆるり家

兵庫県稲美町で、子育てひろば、月曜日の放課後だけの駄菓子屋さん、中学校内居場所、放課後居場所カフェなど、さまざまな居場所づくりを行っています。
いろんな『コドモ』を見守る、気のいい『オトナ』であふれる町を目指して、人がゆるやかに集う場をつくっています。

Instagramにて発信中!

https://www.instagram.com/yururiya173/

こどもにやさしいまちづくり 開催概要

第1回:こどもたちの今とおとなにできること
2025年8月30日 稲美町子育て交流施設 いなみっこ広場にて開催
・今日の目的
・自己紹介タイム
・「子どもの頃、何か支えになった存在はいましたか?」ワーク
・講演
 
子ども・若者たちのいま
 
大切にしたい「まなざし」と「関わり」
・対話の時間

第2回:こどもとの関わり方を振り返る
2025年12月17日 稲美町加古福祉会館にて開催
・ワークの目的
・価値観のメガネに気づく
・リフレクションペアワーク
・まとめ・感想共有


価値観のメガネに気づく
私たちが意見として表す言葉や行動の背景には、これまでの経験から形づくられてきた価値観があります。他者の背景を想像すること、そして自分の価値観をみつめることの大切さについてお話しました。

リフレクションペアワーク
参加者のみなさんには、事前に配布した「エピソード振り返りシート」に、子どもとの関わりの中で少しモヤモヤしたり葛藤を感じたエピソードを記入してきていただきました。

体験ワークとして取り組みやすいリフレクションのペアワークでは、定型の14つの問いを使ってお互いに問いかけ合い、少しずつ思考や願いを深めていきました。問いを重ねていくことで、話す人自身が、一人では気づけなかった相手の子どもと自分の願いや価値観に出会っていく。そのプロセスを、それぞれのペアがゆっくりと、二人で心を寄せながら深めている様子が印象的でした。

「こどもとの関わりを振り返る」研修の様子

スタッフ間で「立ち止まる時間」を共有できた

 「ボランティアでやっているからこそ、活動時間外に集まるのは難しい。でも、今回はその時間を共有できて本当によかった」。
りえさんは開口一番、そう振り返りました。 普段は目の前の子どもたちの対応に追われがちですが、今回の研修では「リフレクション(振り返り)」の手法を導入しました。研修には、ゆるり家のスタッフをはじめ、地元の社会福祉協議会職員や、広報を見て申し込まれた方など、計15人が参加されました。
個別のケースについて正解を求めるのではなく、スタッフ同士で「あの時どうだった?」と対話することで、「こういう時間が必要だったんだ」という再確認ができたと言います。

「外の風」がもたらした地域の変化 

今回の研修には、ゆるり家のスタッフだけでなく、行政職員や、大阪からわざわざ話を聞きに来た参加者もいました。

大阪からの参加者と地元の学童保育の先生、そして行政職員が同じグループで対話をするという、普段ではありえない光景が生まれました。

「外から学びに来る人がいるんだ」という刺激は、行政職員にとっても新鮮な驚きとなり、「良かったです!」とわざわざ声をかけられるほどの反響があったそうです。

「こどもにやさしいまちづくり」第1回はPIECES代表理事の斎が講演を行いました

広報紙から生まれた、ひとりのボランティアの物語

研修の成果は、人のつながりとして現れ始めています。

稲美町の広報紙を見て研修に参加したある女性は、その後、中学校内にある居場所のボランティアとして定着されたそうです。
さらに、その場での出会いがきっかけとなり、なり手不足だった地域の「主任児童委員」を引き受けることになったというドラマも生まれました。
 
「広報紙を見て来る人は少ないけれど、そこに掲載されたからこそ生まれる出会いがある。一人が動き出すってすごいこと」と、りえさんは手応えを語りました。

「対話の芽」を、今後は行政や地域全体を巻き込んだ勉強会へ育てたい

 「子どもの声をどう聴くか」。国の方針としても掲げられていますが、現場ではまだ手探りです。今回の研修で生まれた小さな「対話の芽」を、今後は行政や地域全体を巻き込んだ勉強会へと育てていきたい。稲美町で活動する「ゆるり家」さんの挑戦は、まだ始まったばかりです。

研修時にお話くださった「ゆるり家」代表のりえさん。


PIECESでは、講演・研修をお受けしています!

認定NPO法人PIECESでは、日本の子どもを取り巻く環境やPIECESの取り組み、一市民・一企業という立場でできることなどを知っていただくため、講演や研修などのご依頼をお受けしています。イベントや勉強会、ランチセッション、人事研修などの講師としてお呼びいただくことで、より多くの方々とともに、市民性醸成に取り組むことができます。
講演形式だけでなく、対話やワークショップを交えた形など、ニーズに合わせて柔軟に対応しております。

自治体にて講演・ワークショップを実施した時の様子

「私たちの企業・団体・自治体でも、研修・講演を開催してみたい!」 
「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」など、ぜひお気軽にご相談ください。

個別相談会、実施中!

子どもへの“支援”を問い直す~あそび場での実践に学ぶ「子どもとともにいる」関わり~神林俊一さんを囲む会|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2025

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

【講座】では、月ごとに異なる講師による「講義動画」を配信。その上で講師とzoom上で質疑・対話ができる「講師を囲む会」を実施しています。

講義動画概要

■講師:神林俊一さん

 一般社団法人プレーワーカーズ 理事

 一般社団法人TOKYO PLAY

 世田谷区外遊び推進員

■講座タイトル

 子どもへの“支援”を問い直す~あそび場での実践に学ぶ「子どもとともにいる」関わり~

■主なトピック

 ・講師紹介/子どもにとっての遊びとは

 ・あそび場での実践~東北・世田谷を中心に~

 ・対談①~子どもと“ともにある”実践とは~

 ・対談②~関わりのカタチ~


講師を囲む会の様子


2025年10月22日(水)19:00。

仕事の手をそっと休め、それぞれのPCの前に座ります。

画面には、CforCの参加者とスタッフの顔。プログラム開始から4か月、どこか安心できる“いつものメンバー”になってきました。

まずはスタッフから、この月の講義動画の振り返り。

参加者からは、

「そうそう、こんな話が印象に残っていた」

「視聴したとき、ここを自分と重ねながら見ていた」

と自然に言葉がこぼれ、ウォーミングアップが進んでいきました。

■ 神林さんとの対話から生まれる気づき

いよいよ講師・神林さんを迎えての対話が始まります。

参加者からは、現場での悩みや関心がこもった問いが次々に投げかけられました。

・子どもと関わるときの“立ち位置”はどう決めたらいい?

・市民を子どもの場に巻き込む時、どんなアプローチをしている?

・準備と余白のバランスはどう考えたらいい?

・子どもの関わりをひらく“魔法の言葉”はある?

それぞれの問いに神林さんは、実践の経験や地域でのエピソードを交えながら、ひとつひとつ丁寧に応えてくださいました。

■ 参加者に広がった視点の変化

終盤には、参加者からこんな言葉も聞こえてきました。

・理解が追いついていない人に合わせる、という話にハッとしました。

・人が集まると、温度が高い人同士で盛り上がりがち。でも今日は“温度が低い人に寄り添うことの大切さ”を感じました

・大人の姿勢は、子どもにも必ず伝わっていくんだと改めて実感しました

・まずは大人でも子どもでも、その人をよく観察し、話を聞くこと。それが第一歩だと再確認できました

神林さんの話を受け、

“どう動くか”よりも、まず“どんなマインドでそこにいるか”へと視点がすっと転換されていく。

そんな変化が、静かに、でも確かに広がっていきました。

それぞれの現場で悩みながら子どもの隣にいる参加者にとって、

学びと励ましが混じり合う豊かなひとときとなりました。

■ おわりに|“寄り添う姿勢”からはじまる関わり

今回の講師を囲む会を通して生まれたのは、

“子どもへの関わり方”だけでなく、

“大人同士の関係づくり”のヒントでもありました。

大きな一歩でなくていい。

迷いながらでいい。

その積み重ねが、子どもにとっても大人にとっても心地よい場をひらいていくのだと気づかされる時間でした。

CforCは、こうした対話や学びの積み重ねを通して、

一人ひとりが“子どもの育ちを支える市民”として育っていくプログラムです。

次回の講師を囲む会も、どんな気づきが生まれるのか楽しみです。

アーカイブ配信受付中!詳細はPeatixよりご覧ください。

https://cforc-kouza-2025.peatix.com/

相手の時間に溶け込む、という関わり方----山下仁子さんを囲む会|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2025

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

【講座】では、月ごとに異なる講師による「講義動画」を配信。その上で講師とzoom上で質疑・対話ができる「講師を囲む会」を実施しています。

講義動画概要

■講師:山下仁子さん

 特定非営利活動法人ビーンズふくしま 郡山部門部門長

 子どもの権利を考える会 白河こどもネット創設者

 ポラリス保健看護学院 非常勤講師

■講座タイトル

 子どもたちの“生きづらさ”に心を寄せる

 ~孤立する子どもたちが本当に求めているものとは?~

■主なトピック

 ・講師紹介/ビーンズふくしまの活動紹介

 ・子どもたちのいま

 ・対談①~人権擁護の実践とは~

 ・対談②~子どもとの関わりで大切にすること~

講師を囲む会の様子

「山下さんのあり方がすごい」「自分はあんな風に関われない」

そんな感想から始まった今回の講師を囲む会。

しかし、山下さんとの質疑応答や対話を経ていくうちに、会の終わりには「自分にもできそう」「まずは目の前の子どもと丁寧に関わってみたい」と、どこか肩の力が抜けた参加者の姿がありました。

山下さんが繰り返し語ってくださったのは、子どもの時間の中に自分がいさせてもらえるありがたさ。

「そこに言葉がなくても、その子が嘘をついても、何をしても、その子がそこに存在してくれていること。その時間に一緒にそこにいられること。

その時間を尊ぶことが、私にできる精一杯かなっていうふうに思います。」

そんな山下さんのお話を受けて、自分中心の「どう接するか」という視点から、子ども中心の「相手の時間に溶け込む」関わり方へと、視点の転換が生まれていきました。

子どもの時間にお邪魔し、その子の力を信じて寄り添う。

迷いながらでいい、ちょっとずつそんな在り方ができるはず。自然とそんな想いになれるような、優しく背中を押してくれるような時間となりました。

(執筆者 CforCプログラム担当:鈴木唯加)

【講座参加者募集中】子どもを取り巻く「いま」と、私なりの関わり方を考える~多様な4人の実践者から学ぶ~

ソーシャルワーカー、まちづくりの専門家など、子どもに関わる実践者の講師から関わりの事例を学び、自分なりの関わり方のヒントを受け取っていく場です。
2025年11月より開講するオンライン講座の参加者を募集しています。詳細は以下のボタンよりご覧ください。

子どもの発達と心のケア~児童精神科医の視点からみえる、子どもたちの今〜|CforCレポー

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2025

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

今年度のCforCは、「講座」「リフレクション」「アクションサポート」というコンテンツを参加者が自由にカスタマイズできることが特徴です。(各コンテンツあわせて現在19人が参加しています。)

その中で、「講座」に参加している方がリアルタイムで集まり、事前に視聴した講義動画をもとに講師との質疑応答や対話を行う、講師を囲む会を8月27日に開催しました。

講義動画概要

■講師:小澤いぶきさん

 NPO法人PIECESファウンダー/一般社団法人Everybeing共同代表

 児童精神科医/こども家庭庁アドバイザー

■講座タイトル

 子どもの発達と心のケア ~児童精神科医の視点からみえる、子どもたちの今〜

■主なトピック

① 子どもを取り巻く現状

② 子どもの発達の基盤となる安心・信頼の醸成

③ 子どもの発達に影響するもの

④ 子どもが子どもでいられる社会であるために

講師を囲む会

参加者には、事前に下の講座動画を視聴していただきました。

講師の小澤さんは最近、沖縄の多良間島という自殺希少地域で数日間を過ごされたそうです。その中で感じた島の人たちとの関わりから「市民性の層が厚い」と感じたことをお話してくださいました。

参加者からの質問は、その具体的なエピソードを知りたいという内容から始まりました。

その後も、

「自分が大人の価値観を押し付けていないかをどのように自覚するにはどうすればよいのでしょう」

「現在、日本では少子化が進む一方で、子どもの孤立が益々深まっているように感じる。

さまざまな要因が考えられる中で、その一因として『自然災害』や『気候』などの自然環境がもたらす影響にはどのようなものがあるでしょうか」

などの質問が続き、小澤さんからの回答だけではなく、気づきのシェアやみなさんの対話がありました。

今回、小澤さんがお話の参考に案内された note と書籍

  • note(自殺希少地域に暮らす子どものまなざし)
  • 紹介書籍(異常気象や戦争、震災といった非日常が心に及ぼす影響)
  • 参加者の感想

    • 被支援者を勝手に作らない。「一緒にどんな風景を見たいか」という問いに戻りたいなと思いました。

    • 子どもにも敬意をもって1人の人として関わるということを大切にしたいと思った。

    (執筆者 CforCプログラム担当:泉森奈央)

    CforC2025では、参加者同士の対話やワークを通して、子どもと自分にとっての心地よいあり方をみんなで探求しています。現在、10月31日まで後期講座参加者を募集しています。ご興味のある方は、講座申込ページをご覧ください。

    【市民向けプログラムレポート】子どもに優しいまちづくり~小さな一歩の始め方~

    東京都稲城市の福祉事業所「+laughイナギ」を拠点に、地域市民とのつながりづくりを目的とした、3回連続の研修を実施しました(各回20名~25名参加)。

    「子どもに優しいまちづくり」をテーマに、各回にゲスト講師を迎え、講義や参加者同士の対話、ワークショップを行い、参加者から「自分自身のことを振り返り、さらに皆さんともお互いに認め合うことができた」といった感想が寄せられています。

    【対象】
    +laughイナギの職員、一般市民

    【目的】
    研修を依頼してくださった一般社団法人Life isは、これまで多摩市で駄菓子屋を併設した重症児者向けの福祉事業所「+laugh」を運営されてきました。新拠点の「₊laugh イナギ」でも、地域の人たちとの交流が自然と生まれる場になるよう、稲城市民とのつながりづくりを目的に3回連続の研修を行いました。

    【プログラム概要】
    以下のような3回連続研修を実施しました。

    ◆1回目:子どもの現状と私たちにできること
    ・子どもを取り巻く現状
    ・子どもの権利としての心の健康とウェルビーイング
    ・子どもの心の健康とウェルビーイング
    ・子どものメンタルヘルスとウェルビーイングに影響すること 
    ・グループワーク

    ◆2回目:まちへのまなざしと私の中にある市民性
    ・子どもの孤独・孤立に対するアプローチと課題
    ・ワーク
    ・市民性を発揮する上で大切にしたいこと
    ・市民性から生まれる「ふつうの関わり」
    ・ストレングスと資源
    ・ストレングスのミニワーク

    ◆3回目:子どもに優しいまちづくり事例とこれから私にできること
    ・地域の人たちとの場づくりや身近にできることの紹介
    ・自分の地域について考えるワーク
    ・「子どもとともに」という視点でやってみたいことを考えるワーク

    <参加者の声>

    ・体験したことのないグループワークが沢山盛り込まれ、楽しく参加できた。参加の方ともつながるきっかけを頂けたのも良かった。

    ・素晴らしい内容でした。期待していた通り、想いを共有できる人達と出逢えたことがまず大きな収穫でした。居場所づくりを考えていて、そのヒントになるものがたくさんありました。自分のなかで気づいてきたり学んできた結論のようなものの答え合わせができたような気持ちでした。これでいこう!と思えました。

    ・子どもへの向き合い方を新たに発見出来ました。また、大人にも通ずるなと感じました。

    【研修担当者コメント】

    普段暮らしているまちのなかでも、似たような思いや関心ごとをもつ方々と出会える機会は多くはありません。
    今回は「子どもに優しいまちづくり」という共通のテーマのもとに集い、ワークを重ねることで、自分たちのまちの良さに気が付いたり、新たなつながりが生まれるきっかけとなりました。 研修中には、自然と参加者の方同士が連絡先を交換する姿も多く見られました。
    主催のLife is さんからは、3回の研修を終えた後も事業所にふらりと訪れる方々が増えたとのお声をいただき、とても嬉しく思っています。


    「私たちの企業・団体・自治体でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

    【コラム】夏休み明け、子どもたちの「こころの声」に耳を傾ける

    *2024年8月に公開した記事を再編集したものになります


    夏休みなどの長い休みが終わるとき、新学期にワクワクしたり、ちょっぴり憂鬱な気持ちになったり、嫌だな、行きたくないなと感じたり、普段生活している場所以外の選択があることにほっとしたり、さまざまな気持ちが出てくるかもしれません。

    そういった気持ちをもつことは特別なことではなく、どんな気持ちも子どもたちの大切な気持ちであることに変わりはありません。
    そんな中、しんどい、憂鬱だよ、休みたい、という気持ちを、周囲に安全に話せる環境が少ないと感じている子どもたちもいるかもしれません。

    どんな気持ちか言葉にしづらいとき、子どもたちはからだやこころの変化をサインで教えてくれることがあります。それはもしかしたら、その子が安全ではないことの大切なサインかもしれません。サインが現れることはとても自然なことであり、子どもたちがもつ力でもあります。

    自身の状態を教えてくれる大切なサインを私たち大人は大切に受け止め、子どもが1人だけで頑張る以外の選択肢とつながる道を、子どもの声を聴きながら子どもの周りにつくっていく必要があります。

    からだやこころのサインとは?

    【からだのサイン】

    ・ごはんを食べたくない
    ・頭がいたい
    ・お腹がいたい
    ・いつもより嫌な夢をみる 
    ・身体がちぢこまる
    ・息をすったりはいたりするのが早い
    ・身体に力が入らない など

    【こころのサイン】

    ・外にでるのが不安になる
    ・なんだかイライラする
    ・自分が今どんな気持ちかわからなくなる
    ・だれかを頼る、相談することが難しくなる
    ・好きなことをやる気も起きない
    ・いつもよりだれかにあまえたくなる
    ・人のことがこわい
    ・自分のことを傷つけたくなる  など

    ※NPO法人ぷるすあるはとPIECESが協働で作成した『からだとこころのワークブック』から抜粋

    子どもとのコミュニケーションで大切なこと

    いつもと違うサインが出ているなと感じたときは、以下のことに気を付けて子どもたちとコミュニケーションを取ってみてください。

    【言葉かけ】

    ・子どもの感情を否定せずに受け取る
    子どもは言葉だけではなく、さまざまな形で自分の気持ちのサインを出しています。
    さまざまな表現を丁寧に受け取り、子どもがどんな体験をしているのかを共有する安全な場をつくってみてください。

    ・子どものこころに声に耳を傾け、受け取る
    自身の経験や判断、思い込みをちょっとだけ傍に置いて、子ども自身が何を感じ、どのような体験をしているか、声にしていない心の声に耳を傾けてください。
    そして、教えてくれた体験や感情に対して、共有してくれた勇気への敬意を持ちながら、ジャッジすることなく「受け取ったこと」を肯定的に伝えてみてください。

    ・このような感情を抱くことは自然なことだよと伝える
    子ども自身が「どうしていいか分からない」様子がある場合は、そのように感じることもとても自然なこと、そう感じることを共有してくれてありがとうということを伝えてください。
    そして話したいタイミングで話して大丈夫だということ、一緒に考える方法もあるということ、私も一緒に考えたいと思っていることを共有してみてください。

    ・選択肢の情報を共有する
    「私以外にも、こんな人に聞いてみたり、こんな場所に行ってみる、こんな選択肢もあるみたいだよ」とうことを、押し付けるのではなく、子どもがどうしたいかを大切にする姿勢で共有するなど、選択肢の情報共有もとても大切なことの一つです。

    また、今が安全でないと感じたり、もし死にたい気持ちが強い、自分を傷つけることがやめられない場合は、子ども自身に安全について丁寧に共有し、まず安全を確保しましょう。

    【行動】

    ・習慣を大切にする
    毎日行っている習慣や日課を大切にしてみてください。規則正しい生活(いつもと同じ時間に寝る、ご飯を食べるなど)は安心感に繋がることがあります。

    ・やっていること、できていることに目を向ける
    歯を磨いた、ご飯を食べた、好きなことをした、漫画を読んだ、疲れたから横になった、深呼吸したなど、私たちは負荷がかかっている時でもたくさんのことをしています。
    そういったできていることに目を向けて見てください。書き出したりリストにしてみることも方法の一つです。

    ・子どもの声を聴く環境をつくる
    大人が伝えるだけではなく、何より子ども自身の考えや感じていることを聴くことを大切にしてください。
    今日と明日で意見が変わるのも自然なことです。それを子どもと共有し、安全に声を出していいと思える環境をつくってみてください。
    子どもにかかわることは、子どもの考えをまず聴き、話し合って一緒に決めるようにしましょう。

    ・「やりたい」を尊重する
    子どもの「やりたい」という気持ちを尊重する時間を作ってみてください。

    子どもの力を信じてかかわる

    どんなに小さくても、子どもは尊厳ある一人の人間です。
    大人がそうであるように、それぞれの考えや視点、感情をもっています。子どもたちの声に耳を傾け、尊重することから心地よいコミュニケーションが始まります。
    また、人の心は揺れて変化します。今日と明日で違うことを伝えてくれることも大切に受け取りましょう。

    一人の権利主体であり、尊厳ある「人」として子どもと関わることで、関わる大人自身の中に葛藤が生まれることもあるかもしれません。自身の葛藤も大切にしながら、関わる大人もまた、自分が一人の人として大切にされたり、ケアされる時間をつくってください。

    執筆:小澤いぶき(PIECESファウンダー、一般社団法人Everybeing 共同代表)


    2024年の小中高校生の自殺者数は529人と、統計がある1980年以降で過去最多となったことが厚生労働省より発表されています。これは、1日に約1.4人、1週間で約10人の小中高生が自ら命を絶っているということになります。

    厚生労働省(警察庁「自殺統計」より厚労省自殺対策推進室作成)

    厚生労働省(警察庁「自殺統計」より厚労省自殺対策推進室作成)

    特に、夏休みなど長期の休み明けは、子どもたちがさまざまな感情を抱き、不安定になりやすい時期です。
    18歳以下の子どもの自殺は長期休業明けに増える傾向があるとして、文部科学省や厚生労働省は注意を呼びかけています。

    子どもたちの安全な環境と選択をつくるのは社会の責任でもあります。
    子どもたちは私たちのすぐ隣で暮らしており、私たちの振る舞いや関わりは、子どもたちの暮らしに影響を与えているからこそ、子どもを尊厳ある一人の人としてみつめ、子どもの「こころの声」に耳を傾け、子どもと共にある社会と日常を育んでいくくことが大切です。

    子供のSOSの相談窓口(文部科学省)
    こどもの相談窓口
    子どものこころのケアに役立つ資料(兵庫こころのケアセンターより)

    「市民性」を手がかりに、子どもとの関係を見つめ直す|CforCレポート

    子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2025

    「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

    CforC2025は前期・後期の2期制。

    講座16名、リフレクション7名、アクションサポート2名にご参加いただき、CforC2025前期がスタートしました!

    また、プログラムの初回となる講座「子どもの隣にいる大人のあり方を考える〜『市民性』という観点〜」は、上記25名のほかに一般参加の皆さん21名にも公開し開催しました。

    【講座概要】
    ■日時:2025年7月5日(土)9:30-12:00
    ■スピーカー:斎典道(NPO法人PIECES代表理事/ソーシャルワーカー)
    ■講座内容
    子どもを取り巻く現状を知り、「市民性」というキーワードを手掛かりに、子どもが孤立することなくWell-beingに生きられる地域や社会を育むために必要なことをともに考えていく講座です。
    ■主なトピック
     ①市民性とは
     ②子どもを取り巻く現状
     ③子どもが大切にされる社会のためにできること
     ④自分の身の回りにある市民性を見つけるワーク

    当日の様子

    土曜日の朝9:30。

    東京、愛知、沖縄など、各地からZoomをつなぎ、参加者の皆さんが集いました。
    少しアイスブレイクをして場があたたまったところで、いよいよ講座がスタート。

    デンマークの暮らしで触れた「人権感覚」や、地域の「切手屋さん」の話などのエピソードを手がかりに、子どもを取り巻く現状や、わたしたちが「市民」としてできることについて共に考えていきました。

    今回の講座を通して、参加者からこんな声が聞こえてきました。

    参加者の声

    ・友人がうずくまっていたときに隣に座ることしかできなかった当時の自分は無力感を覚え、なにかできる大人になりたいなと思ったのですが、今考えるとただその場に一緒にいることでよかったのかも知れません。

    ・声を聴く、という部分で、それは聴くと言っても半分以上は「眺める」ということなのではないか、という言葉が響きました。聴くとは、心の奥底にある願いや声にもならない言葉を聴くということで、それを受け取るには、一緒に眺めるということが必要だ、ということ。どれだけ私は普段ちゃんと聴けているだろうか。眺めよう。また、眺めたいと思っているだろうか、と思わされました。

    ・人生経験を積めば積むほど、専門家として勉強すればするほど、市民性を発揮して他者に「ひらく」ことが難しくなると感じています。もちろん専門性を発揮するべき時も多いのですが、同時に市民性をベースに関わってくれる人との協働が必要な場合が多いです。その際、自分は専門性をベースにしながらも、心をひらいて市民性を受け容れるような感覚を持ち合わせていることが大切だと感じました。

    心が少しざわざわしたとき、誰かのそばで、何かをしなくても、ただ一緒にいてくれた存在。

    子ども時代の記憶や、今の日常にある関係性に思いを馳せる対話があちこちで生まれ、急遽対話時間が延長となるほどの盛り上がりでした。



    照らしてみたらそこにある、一人ひとりにとっての市民性。

    自分の暮らしや過去の記憶から立ち上がる感覚やまなざしを持ち寄りながら、

    CforC2025の初回講座は、それぞれの問いと探求がはじまる場となりました。

    CforC講座参加者募集中! |Citizenship for Children2025

    「市民性」をキーワードに、子どもとの関わりを見つめ直す連続講座。

    支援者としてだけでなく、「ひとりの人」として子どもと出会い直したい。そんな思いを持つあなたに。

    自分のペースで、何度でも学べる動画視聴型プログラムです。

    ■ 内容

    ・市民性醸成ゼミ:CforCの出発点となる導入講座

     (アーカイブ配信/11月にも同内容での講座開催あり)

    ・講座動画 :月1回×6本の講座+対話セッション

     児童精神科医、プレーワーカー、ソーシャルワーカー、まちづくりの専門家など、子どもに関わる専門職の講師から関わりの事例を学ぶことができます。また、リアルタイムに講師に質問をする機会もあります。

    ・好きな時間に視聴できるオンデマンド配信+録画

     仕事や日常を続けながら、自分のペースで学びにアクセスできます。

    ■こんな方へおすすめ

    ・すきま時間を活用して、子どもに関わる実践者の講義を聞きたい

    ・特に子どもに関する活動経験や予定はないが、子どもを取り巻く環境に関心を持ち、自分にも何かできることがないかと考えている

    ・対人支援や市民活動に携わっていて、自分なりの関わり方を更に探求したい

    ■募集概要

    ・実施期間:2025年7月~2026年2月

    ・募集人数:約100名(書類選考なし)

    ・参加費:社会人 ¥20,000 / 学生 ¥10,000(税込)

    ・募集締切:2025年10月31日

    ※CforC2025講座では、2025年7月~2026年2月の間、毎月1本の講座動画配信と、登壇講師と直接話せる「講師を囲む会(Zoom)」を実施しています。

    お申し込み時点までのすべての講座動画と囲む会のアーカイブを視聴でき、以降の動画配信やリアルタイムでの参加も可能です。

    ▼詳細・お申込みはこちら

    https://kouza-cforc-2025.peatix.com/

    支える/支えられるを越えた「ともにいる」関係を探求したい。CforCは、そんな想いに応えるプログラムです。ぜひ、一緒に学びませんか。

    研修事例のご紹介「保育現場での子どもの権利についての研修」

    0歳児~2歳児の子どもたちが在籍する保育園に勤務される職員さんに向けて、「子どもの権利」について研修を実施しました。「子どもの権利」の内容についての紹介だけではなく、実際に保育中の関わりでの事例から、子どもとの関わりについて考えてみました。

    保育現場での子どもの権利についての研修

    【対象】

    保育園に勤務される職員

    【目的】

    ピジョンハーツ株式会社さまが運営する保育園「ピジョンランド府中」にて、子どもの権利に関する研修を実施しました。

    0歳児~2歳児の子どもたちが在籍するピジョンランド府中では、時代に合わせた保育の向上を目指して毎年職員研修に取り組まれています。その中でも今年は「子どもの人権」について、1年間かけて職員で学びを深めているそうです。

    その一環として、今回は「子どもの権利」についてピジョンランド府中で勤務される職員さんに向けて、お話をさせていただきました。


    【実施内容】子どもの願いをみつめるー子どもの権利の視点からー
    ・PIECESの紹介
    ・子どもの権利とは
    ・私たちの暮らしと子どもの権利を考える
    ・質疑応答


    「子どもの権利条約とは」といった歴史や概要のお話から、実際に暮らしや保育の中で子どもの権利を尊重するとはどういうことか、具体的な事例をもとに共に考えを深めました。また「子どもの権利」の視点だけではなく、子どもや関わる大人の行動の背景にある「願い」に目を向けることの大切さにも触れ、日々の関わりを改めて見つめ直す時間となりました。

    <参加者の声>

    ・「子どもの権利」のメガネで見てみると、大人が子どもの権利を侵害しているかもしれない。という話しを聞き、考えさせられました。

    ・子どもの権利を大切にすることも大切だが、大人も大切にしないといけないと言っていたのが、印象的でした。自分を大切にすることにもつながってくる「子どもの権利」。子どもを一人の人として見つめ、子どもの声を聞く。時間に追われてしまう大人も、もっと子どもの声を聞いて保育をしたいと思いました

    ・普段保育の中で、子どもの権利を尊重するのは難しいこともあると思っていたが、子どもの言うことを全部聞く、ということではなく保育者側の願いも含めて、一番良いことを探していく、考えていくということが子どもの権利を尊重するということになると分かった。

    ・子ども一人ひとりが持っている権利は、大人と同じこと。子どもも1市民としての関わりが大切であること。受講して最も大人として大切にしなければならないことが分かった。

    ・子どもの権利を大切にするには、お互いの権利を尊重するということを意識し、子ども同士の関わりはもちろん、自分自身と子どもの関わりに反映させていけたらと思う。

    【研修担当者のコメント】

    「権利」や「人権」と聞くと、「難しそう」「自分には関係ない」と感じる方も少なくないかもしれません。 しかし子どもの権利をはじめ、私たちのくらしには、あらゆる場面で「権利」や「人権」が関わっています。
    今回の研修では、実際の子どもとの関わりを「権利」と「願い」の視点からみつめました。
    研修を通じて、日々通り過ぎていく出来事の背景にある感情や願い、価値観に目を向けていくことで、自分でも気が付かなかった感情や願いに気がついたりします。
    普段から子どもたちと丁寧に向き合っている皆さんだからこそ、自分の言動の背景にある「願い」をみつめる時間が大切だと感じています。子どもか大人かではなく、ひとりの人として尊厳を大切にし合うあり方を、これからもともに深めていけたらと思っています。


    「私たちの企業・団体でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

    【生駒市】「こどもとの関わり方を振り返る」|研修レポート

    奈良県生駒市にて、PIECESのCitizenship for Children(CforC)プログラムのコンテンツであるリフレクションを用いた研修を行いました。(地域活動スキルアップ講座「こどもとの関わり方を振り返る」)

    生駒市では、「こどもが地域の信頼関係の中で育ち、願いや希望を安心して表現しながら、人生を選択できるまち」を目指して、子育てを社会に開き、家庭の中だけで完結させなくてよいまちと地域でこどもが育つまちづくりを進められています。

    令和7年度は、子どもの声をきくための大人のマインドセットについて取り組まれるとのこと。そんな中で同市職員のみなさんが、PIECESの取り組みに共感してくださり、声をかけてくださいました。

    今回は子どもの声をきく施策を進めるにあたり、まずはその足がかりとして、すでに子どもに関わる活動をしている市民の方に向けてリフレクションを体験していただきました。

    リフレクションとは、過去の行動や思考を自分自身で振り返ることで、自身の行動や思考のパターンを客観的に理解することです。CforCプログラム本編のリフレクションは3〜5人のグループ対話を2時間かけて行いますが、今回のように、体験ワークとして取り組みやすいペアワークの形でも学べる講座も実施しています。

    リフレクションについて簡単な説明をした後、体験ワークはペアで行いました。事前に書いていただいた「最近子どもとの関わりでモヤモヤしたり、気になった場面とエピソード」をもとに、定型の14つの問いを使ってお互いに問いかけ合い、少しずつ思考や願いを深めていきました。

    おひとり20分ずつ、ペアで40分程度のワークと決して長くない時間でしたが、それぞれに自分の心の奥にある感情や思いに触れて、新しい気づきを得てくださったようです。

    ワークの後で行ったグループ対話(ふりかえり)でも、「こんなに自分の思いに向き合ったことはなかった」「自分の価値観を子どもに押し付けてないか、自覚的になるのって大切ですね」と感想を教えてくださいました。

    具体的には、アンケートや直接のメッセージで下のようなお声をいただきました。一部を紹介します。

    <参加者の声>

    ・自分の価値観を知ることが相手(こども)と対話するために必要だということに、今日で納得した。

    ・仕事をしていて、自分と全然違う見方や価値観を持っている人に何か言われると、ガーンとなる。でも、そんなモヤモヤが起きた時こそ自分を知るチャンスなんだということが分かって良かった。

    ・子育てしていて、ついタスクをこなすことやお金の計算をして、大人として正しいことを言おうとしている自分に気づいた。

    ・リフレクションワークに定型の問いがあることで、問う方も問われる方も、安心してワークができた。「普通なら、こんなことまで相手に問えないわ」っていうことも問うことができるし、問われる方も「書いていることを読んでくれてるだけ」と思えるから安心して話せる。

    ・相手(こども)だけでなく自分自身の気持ちもちゃんと見る「自己覚知」に目からウロコだった


    【開催概要】

    生駒市市民活動推進センター「こどもとの関わり方を振り返る」

    日時:2025年3月31日(土)

    主催:生駒市

    講師:泉森奈央・阪口輝恵(PIECESスタッフ)

    「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

    CforC2024 全コース終了しました!|CforC2024レポート

    子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラム

    Citizenship for Children2024

    「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

    今年度のCforC2024は26名(基礎コース2名、探求コース11名、動画コース13名)にご参加いただき、2024年3月末をもって無事全コースが終了しました。

    1月と2月の探求コースプログラムを報告します。

    講師を囲む会(1/15)

    「まちの風景から眺める、子どもの暮らしと市民性」
    講師:田北雅裕さん(九州大学大学院 人間環境学研究院 専任講師/社会福祉士)

    Part.1 まちの風景から眺める

    Part.2 風景と市民性

    Part.3 子どもにとっての相応しいデザイン

    田北さんのお話には、実際の子どもとのやり取りやエピソードはでてきません。それなのに、「子どもが地域で育つこと、信頼できる大人が周りに増えることって、こういうことだよね」と、市民性への理解がぐっと進む内容です。

    人と人がお互いの尊厳を大切にしながら関わりを深めていくために必要な要素を、デザインや風景といった切り口で解説された講義動画は、一見難しいと感じる方もいらっしゃいます。ですが、質疑応答を経て、また田北さんのユーモア溢れるお人柄に触れて、最後には参加者のみなさんも納得の表情を浮かべていました。

    第5回ゼミ(1/18)

    田北さんとの「講師を囲む会」を受けて、ゼミでは「まちの資源を洗い出すワーク」を行いました。muralというツールを使って参加者それぞれが子どもの頃に身近に「居場所」だと感じていた資源(場所・もの・人など)を出しあい、それらが持つ要素(力や機能)に着目して対話を進めました。

    また、ワークやこれまでの学びを通して、どのように市民性を発揮していきたいか、具体的なイメージをペアワークで聴きあい、次回の最終回に向けて、学びの総仕上げを行いました。

    ゼミのふりかえりでは、「今まで人ばかり見ていたけど、まわりの環境や風景を見るようになった」など、自分の視点に変化があったという感想が寄せられました。

    修了生を囲む会(2/12)

    「囲む会」最終回は、講師ではなく過去のCforC修了生6人を囲んで行いました。今年度の参加者が、この先どのような自分なりの市民性発揮を行うかを考える上でのモデルとして、質問をしたり、その後の交流につながるきっかけづくりとして実施しました。

    第6回ゼミ(2/15)

    CforC2024の最終回は、これから子どもとの関わりや場づくりをしていく上で大切な「セーフガーディング」についてのインプットや、半年間のふりかえり、修了証の授与を行いました。

    CforCプログラムへの参加前後にどのような変化があったのかを、それぞれがふりかえり、これからの自分がどう在りたいのかをじっくり考える場面もありました。

    半年間の学びを経た参加者の声

    半年間の学びを経て、参加者のみなさんから寄せられた感想の一部を、下にまとめています。

    • 自分では物事に対してフラットに見ている方だと思っていたが、自分の価値観を押し付けてしまっていることも多々あり、それを自覚できた。

    • 一見、ネガティブに思える自分の反応、感情的な言動にも、私の願いが根本にあることに気付き、自分をいとおしく感じるようになった。

    • 無意識に目の前のことに対して、自分がどうにかしなければというような背負う気持ちが心のどこかにあった気がするが、それが和らいだように思う。私も資源の一つと、いい意味で力が抜けた。

    • 資源性のワークで、自分にできること、他者にできることがそれぞれ異なり、そこまで背負わなくても自分にできることをやれば良いのだと感じることができたことが大きい。

    • プログラム構成がしっかりと丁寧に組まれていて、長時間にもかかわらず最後まで充実した時間を過ごすことができた。

    • 子どものために特別に何かをしなくてはいけないという訳ではなく、何気ない日常での在り方を大事にしようと思うようになった。

    CforC探求コースでは、このレポートには書ききれなかった「リフレクション」という、自分と他者(子ども)との関りを振り返るワークも毎月行っていました。このワークがこれまで気づかなかった自分自身の願いや価値観に向き合わせてくれたと、1on1(スタッフと参加者との面談)で話してくれる人もいました。

    プログラムの最後は笑顔で記念撮影!半年間ともに学びあった仲間と、お互いに労いあいながら新たなスタートを切った2024修了生のみなさん。プログラムは終了しましたが、これからも繋がりあい、一緒に市民性を広げていく仲間であることに変わりはありません。今後ともよろしくお願いいたします!

    CforCプログラムは2025年度も開催予定です。今年度のプログラム開始にあたり、現在スタッフ一同準備を進めています。関心を寄せてくださった方は、ぜひ、お知らせをチェックしてみてくださいね。お待ちしています。

    執筆:泉森奈央(CforC運営担当スタッフ)

    【イベントレポート】子どもを一人の人としてみつめる

    すべての子どもは生まれながらにして、権利を持っています。しかしさまざまな要因から、その権利が守られず、子どもたちの尊厳が大切にされない状況が生み出されています。

    PIECESは、子どもたちの尊厳を大切にすることの出発点は「子どもを一人の人としてみつめる」ことだと考えています。
    今回は9名の方にご参加いただき、「一人の人としてみつめる」ための土台となる「子どもの権利」についてお話させていただきました。

    講座の後半では、簡単なワークや対話を通じて、参加者一人ひとりが、子どもとの日常や関わりを「権利」の視点からみつめ、子どもの権利を尊重するとはどういうことかを考え、深めました。
    また「子どもの権利」の視点だけではなく、子ども自身や関わる大人の行動の背景にある「願い」をみつめることの大切さにも触れ、子どもたちとの日々の関わりを立ち止まって見つめ直す時間を過ごしました。

    ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

    参加者の声

    ・自分自身の体験からこどもの権利侵害を振り返ることができた。権利を日常生活で意識することの大切さと、この意識をどうすれば地域の大人に浸透させていけるかの課題が明確になった。単なる講義式ではなく大人同士の対話する機会が必要だと感じました。

    ・自分の行動や発言の背景にある感情や思考、その奥にある欲求や願いに目を向けることがこどもの権利を尊重することに繋がることが印象的でした。

    ・対話の時間やワークが良かった。安心できる場づくりがなされていると思いました。

    ・子どもの権利とは何か、日常の場面から自分を振り返ることができた

    ・子どもの権利に関する学び。子ども基本法の概要を知ることができた。子どもと関わる際に、何が大切で大事かを理解できたように思う。ただ、これを実践することはかなり難しいと実感。

    次回は「暮らしの中にある市民性 - PIECES活動紹介&ワークショップ-」を開催

    PIECESでは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。市民性はどんな風に育まれていくのか、わたしたちの暮らしにはどんな市民性があるのか、参加型ワークショップを通じて参加者とともに考えます。

    【講座概要】

    日時:2025年3月19日(水)12:00-13:30
    場所:オンライン(ZOOMを使用します)
    参加費:500円(市民性について紹介するミニ冊子付き(PDF版))

    詳細・お申込み:https://mikke-2503.peatix.com/


    PIECESでは、講演や研修などのご依頼をお受けしています。「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。

    奈良市社会福祉協議会「コミュニティスペースまんま」に、古本チャリティ回収POSTが設置されました!

    コミュニティスペースまんま」は、奈良市西部にある昭和40年代に建設された団地エリアにあります。市立幼稚園の移転にともない、園舎を地域の人たちが手作りでリノベーション↓した居場所です。

    鮮やかなオレンジの壁が可愛い建物は、社会福祉協議会が主催するイベントだけではなく、子どもから高齢者まで、気軽に自由な過ごし方ができるスペースとして開放されています。

    そんな「まんま」で毎週金曜日にPIECESスタッフの泉森がボランティアをしていることがきっかけで、今回、古本回収POSTを設置していただけることになりました。回収POSTを通じて集まった本は、株式会社ブギさんを通じて換金され、PIECESへ寄付されます。

    地域の方へのお披露目とお知らせをかねて、1月10日(金)に「古本チャリティcafe inコミュニティスペースまんま」を開催。個人のSNSと、口コミだけの周知だったにも関わらず、14人の方が古本を持って来てくださいました。その数126冊!

    コーヒーやゆず茶と一緒にお菓子をつまみながら、久しぶりの再会に近況報告をする方や、初めましての挨拶を交わしながら、せっせと本の仕分け作業を手伝ってくださる方。ワイワイと賑やかで温かな3時間が、あっという間に過ぎていきました。

    参加してくださった方からは、

    「以前から、どんな場所だろうと思っていたから、きっかけができて良かったです。素敵な場所ですねー!」
    「思いがけず懐かしい方に会えたり、新しい出会いもあったりして、めちゃめちゃ楽しかった!」

    と感想をいただいています。本当にありがとうございました。また機会を見て、開催できたらと思います。

    「コミュニティスペースまんま」は地域に限らずどなたでもお越しいただけます。主催講座や地域団体が使用してない時間は、フリースペースとしてゆったりお過ごしください。
    詳しくは、公式facebookをご確認ください。
    https://www.facebook.com/flat.mamma


    古本チャリティは、読み終えた本やDVD、ゲームなどを買い取り、査定額を寄付金とする株式会社ブギのサービス「本棚お助け隊」を通じた寄付プログラムです。
    ご寄付は子どもの孤立を防ぐ啓発活動、市民性醸成プログラムなど、PIECESの活動全般に役立てられます。

    古本だけでなく、不要になったCDやDVD、ハガキや切手なども回収しています!ぜひ詳細はこちらをご覧ください。
    https://hondana.biz/charity/

    古本回収POSTを設置してくださるチャリティパートナーも募集しています。ご不明な点がありましたら、お気軽にお問合せください。
    チャリティパートナーのご登録などの詳細はこちら

    「子どもの孤立を防ぐ、コミュニティのつくり方」|CforC2024レポート

    子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2024

    「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

    今回は、NPO法人ハンズオン埼玉理事の西川正さんを講師にお招きしておこなった「講師を囲む会」と「ゼミ活動」についてご報告します。

    講師を囲む会

    参加者には、事前に講座動画を視聴してきてもらいました。

    「 子どもの孤立を防ぐ、コミュニティのつくり方 〜なぜそこには『つながり』が生まれるのか?〜」
    講師:西川正さん(NPO法人ハンズオン埼玉)

    Part.1 遊ぶと学ぶの場づくり 
    Part.2 対談①~つながりが生まれる場のデザイン~ 
    Part.3 対談②~“with 子ども”のコミュニティ~

    当日は、人と人との自然で対等なつながりが生まれるために講師の西川さんが大切にしていること、サービス化するのではなく参加者と運営側の境界線を薄くし共に作り上げていくことなど、興味深いお話をたくさんお聞きしました。

    終了後に寄せられた、参加者から寄せられた感想を一部ご紹介します。

    ・「揉め続ける」という言葉がとても印象的でした! 揉めている状態ってそのことに注視しているのでバランスを取れていたりしますね。大人にどのように理解してもらうか、という話もありましたが、双方対話ができることが必須だと思います。みんな争いを避けたいので枠を作ろうとしますね。保護者さんとフラットな関係性を作り続けることは大切です。それを認識しました。

    ・「with子ども」は手間がかかりますが、そういう想いを持った大人を増やすためにはどうしたらよいのでしょうか?

    ・どういう場でも、あらかじめ仲良くなっておく(関係性を作っておく)ことってとても大切なんだなと改めて感じました。

    「揉め続ける」「with 子ども」など西川さんらしさが詰まったワードは、新たな気づきや視点となって参加者の中に浸透していくように感じました。
    きっと西川さんのエッセンスが、参加者の周りにいる子どもたちにもじわじわと広がっていくのではないでしょうか。

    ゼミ活動

    探求コース第2回目のゼミは12月14日にオンラインで行われました。テーマは【「子どもたちと自分たちにとって優しい間」をデザインするとはどういうことか?を探求する】です。

    まず、ある子ども(Aちゃん)の例から読み取れる、または想像できるAちゃんの強み(ストレングス)や困りごと(ニーズ)をグループ全員であげていきました。

    その後、前回のゼミのワークであがっていた参加者それぞれの資源性(得意・好きなこと、誇れる経験、人に感謝された経験など)をかけ合わせると、Aちゃんと一緒にこんなことができるかもしれないと、クリエイティブな発想やアイディアを膨らませました。

    そして、その発想やアイディアの背景にある参加者のAちゃんへの願いを見つめてみたり、わたしたちがAちゃんに与えるだけでなく、Aちゃんが他者に与える側に立つにはどんな工夫ができるか?またこのアイディアに名前をつけるとしたら?と想いを巡らせました。

    ファシリテーターとして参加していた私自身も、参加者の皆さんのAちゃんに対する温かなまなざしや素敵な資源性が掛け合わさって、彩りや個性豊かなアイディアがたくさん生まれていくところを肌で感じられ、ワクワクしながらその場に居ることができました。

    リフレクションワーク

    この日はゼミの後、リフレクションを行いました。リフレクションでは発表者が、事前にプロセスレコードと呼ばれる記録シートを記入します。

    子どもとの一場面を切り取って、その時の自分や子どもの行動・言動を時系列に振り返り、感じていたことや気づきなどを書き起こします。そのシートをもとに、スタッフや参加者から生まれてきた問いを投げかけてみたり、その行動・言動の背景には何があるのか想いを馳せてみたり、「わたしだったらこういう風にするかも」など新たな視点から語ってみたり……。

    言葉で表現するのは難しいのですが、発表者の内面の深いところに潜り込んでいくような、リフレクションならではの独特な空気感があります。

    今回発表者として参加していた方の感想を一部ご紹介します。

    ・優しさが炸裂した日でした!リフレクションは思いの外、突き刺さるものがありますね~完全に忘れていた昔の傷まで降りていけました……(悪い意味ではないですよ。でも何も知らないトップバッターでよかった!)。自分自身の認識が変わりました。変わったところで子どもたちと関わるのが楽しみです。

    ・子どもと関わる中で自分がどういう姿でいたいのか、奥底に眠っている自分もわからなかった価値観(想い?)が降りてきました。本当はこういう関係性でいたいんだよな、と気付き、涙がポロポロでしたが、この場面を持ってきてこの価値観に気付けてよかったなと思います。

    私もプロセスレコードの文面のみでは決してわからなかった、発表者の子どもに対する願いや祈りのようなものに辿り着けたような気がしたり、過去がどのような軌跡を描いて今につながっているのかなどを想像し、葛藤したり心が揺さぶられたりして、熱いものが込み上げてくるような感覚がありました。とても素敵な時間をくださった参加者の方に感謝しています。

    CforCは参加者やスタッフの垣根を曖昧なものにし、共に与え合い、そして受けとり合い、新たなものが生まれていく場であると再認識したような一日でした。

    参加者の姿や言葉にエンパワメントされることも多々あります。プログラムも終盤に差し掛かってきました。これからもCforC2024は子どもにとっても、自分にとっても心地よい「優しい間」を探求していきます。

    執筆:髙橋真生(CforC2019修了生)

    #問いを贈ろう2024 にご参加いただき、ありがとうございました

    PIECESから贈る15の「問い」を通じて自分や他者、未来に想いを馳せ、より良い社会を目指すきっかけをつくる #問いを贈ろうキャンペーン。12月2日から12月20日までの3週間、多くの方にご参加いただき、本当にありがとうございました。

    異なる私たち一人ひとりが大切にされている、そんな社会は誰かがつくる確固たる正解ではなく、ふと感じる違和感や、私たちが受け取る願いや問いから、始まっていく。
    そんな想いからキャンペーンを開始し、今年で4年目となりました。

    「問い」を通じて自分や他者、未来に想いを馳せる、その想像力の先に、誰もが大切にされる社会があると、私たちは信じています。

    今年のキャンペーンは終了となりますが、これからも日々の暮らしの中で感じる「問い」を大切にしていけたらと思います。

    問いの広がり

    「問い」に対するアクション(いいねやリポスト、コメントなど)の数で、自分や社会、未来に対する関心の広がりを測りました。

    参加者からのお返事

    いいねやリポストで他の人に問いを贈るほか、たくさんの方が問いへのお返事を投稿してくれました!
    みなさんの多様なお返事から、私たちもたくさんの気づきや、新たな視点を得ることができました。

    参加者の声

    ・心の中のことに合う言葉を探す時間をいただけました

    ・普段モヤモヤの感情で収めてしまうものをしっかり言語化する機会だった

    ・自分の願いを知りたいなーと思っていたところにとても良い機会をいただきました!「日常を愛する」という願いにたどりついたところです(^^)

    ・日頃考えることのないような問いの答えを考えることで、自分の中にある願いや思いに気付くことが出来ました。自分との対話をする貴重な体験となりました。夏休み期間に子どもバージョンがあったら、子どもと一緒にやってみたいです。

    ・自分と世界社会をみつめなおす、問題もいいところもわかる機会・体験。当たり前は当たり前じゃないことなどもわかったりしました。

    ・自分と向き合い、他者とも向き合いながら一緒に前を向く時間になりました。

    PIECESが贈った 15の「問い」

    「問い」は、PIECESが全国で展開している市民性醸成プログラム「Citizenship for Children」で長年培ってきた問いかけやリフレクションのエッセンスを凝縮させたものです。

    今年は「自分をみつめる」を起点に、「他者」や「未来」に思いを馳せる問いをご用意しました。

    自分の中にある「願い」や「価値観」をみつめ、うけとめる。
    慌ただしい日々の中で、「自分をみつめる」ことは簡単なことではないかもしれません。
    ついしまってしまう自分の感情やその奥にあるたくさんの願い。

    未来は、今を生きる私たちの願いや行動から紡がれていきます。
    尊厳ある一人の人として、自分に純粋な関心を向けることは、自分も他者も大切にされる社会への一歩になると、私たちは思っています。

    PIECESが贈る15の問いが、自分自身と対話するきっかけになっていたら幸いです。

    すべての「問い」はこちらからご覧いただけます。

    著名人からの「問い」のお返事

    さまざまな分野で活躍する【19名】の方々から、問いのお返事をいただきました。ご賛同いただいき、お返事をくださったみなさま、本当にありがとうございました。

     

    「問いを贈ろう」に込めた想い

    私たちが生きる社会には「正解」がないからこそ、問いを持つこと、問い続けることが大切です。

    そして自分や他者の「願い」をみつめたり、社会をさまざまな視点でみつめたり、地域や社会で起きていることを自分につなげて考えたりするためには、リフレクティブな姿勢が必要だと私たちは思っています。

    問いを通じて、自分自身と対話をする。自分の中にある「願い」や「価値観」「大切にしたいこと」に出会い、社会の中で「自分はどうあるか」を考えるきっかけをつくりたい。そんな想いから、今年も問いを贈ろうキャンペーンをお届けしました。

    未来は、今を生きる私たちの「願い」や「行動」から紡がれていきます。「私たちはどんな社会に暮らしたいのか、子どもたちに、次の時代に何をバトンしていくのか」、そんな風に「問い」を持ち続けること、向き合い続けること、そして一人ひとりが願う社会を、これからも皆さんと共に育んでいきたいと思っています。

    そんな想いも込めて・・・・
    今年は、15の問いのあとにもう一つ「問い」を贈らせていただきました。

    いま、みなさんの中にはどんな「問い」が浮かびあがっていますか。
    だれと、どんな「問い」について考えてみたいですか。

    頭に浮かんだ人と共に生きる明日が、その先の安全な未来につながっていくのかもしれません。
    これからもみなさんと共に、「問い」を贈りあっていけたら嬉しいです。

     
     

    「問いを贈る」、それは自分や他者に関心を持ち、
    「本当の願い」を見つめ合う大切な営みです。

    自分を想い、あの人を想う。
    誰かの心に、そっと問いかける。

    あなたの中に浮かび上がるささやかな「問い」は、
    あなたの、そして誰かの心地よい暮らしに繋がっているかもしれません。

    参加者からのお返事


    CforC2024基礎コース期間終了、プログラムは後半へ!|CforCレポート

    子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2024

    「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

    今年度の募集広報期間を経て、CforC2024は基礎コース3名、探求コース10名、動画コース6名にご参加いただき、プログラムをスタートしました!(詳しいプログラム構成は、第1回目レポートをぜひご覧ください)

    今回は、基礎コース期間の最後である第2回目(10月16日:講師を囲む会/10月19日:対面ゼミ)と、探求コース期間初回の第3回目(11月13日:講師を囲む会/11月16日:オンラインゼミ)について報告します。

    講師を囲む会(第2回)

    参加者には、事前に2つの講座動画を視聴してきてもらいました。

    「子どもたちの“生きづらさ”に心を寄せる〜孤立する子どもたちが本当に求めているものとは?~」
    講師:山下仁子さん(NPO法人ビーンズふくしま)

    ①講師紹介/ビーンズふくしまの活動紹介
    ②子どもたちのいま
    ③対談①~人権擁護の実践とは~
    ④対談②~子どもとの関わりで大切にすること~

    「子どもへの“支援”を問い直す~プレーパークでの実践に学ぶ「子どもとともにいる」関わり~」
    講師:神林俊一さん(一般社団法人プレーワーカーズ/一般社団法人TOKYOPLAY/世田谷区 外遊び推進員)

    ①講師紹介/子どもにとっての遊びとは
    ②あそび場での実践~東北・世田谷を中心に~
    ③対談①~子どもと“ともにある”実践とは~
    ④対談②~関わりのカタチ~

    「講師を囲む会」では、講師に正解を求める場ではないことを前提に、質疑応答と対話を行っています。参加者は、講師の豊富な経験から生まれる見解や思いを聞いて、それらを自問自答したり仲間と話しあって自分の糧にします。この日も、ふたりの講師と参加者の、熱くて深い対話は、放課後(任意参加の延長タイム)まで続きました。

    終了後に寄せられた、参加者から寄せられた感想を一部ご紹介します。

    人の痛みにたくさん向き合われてきた講師のお2人は、「上手く共感して、相手の欲しい言葉を的確に伝えようとされる人」はなく、むしろすごくリアリスティックな人だと感じました。私がなんとかせねばという熱い使命感よりも、出来ないことがあって当然だよねという割り切りを持っておられることが印象的でした。しかし、それは決して諦めや思考停止ではなく、悩み続け、問い続けるというスタンスであって、すごく素敵だなあと感じました。

    参加者には後日、講師の山下さんから贈呈していただいた、ビーンズふくしま発行の冊子「貧困の連鎖を断ち切るために~貧困の中で生きる子どもたちに必要な支援とは~」を送付しました。

    ゼミ活動(2回目)

    10月19日は、東京と大阪の2つの会場で行う対面ゼミでした。何回かのプログラムを経て、心なしか初回よりもリラックスした表情で参加者、スタッフ、修了生スタッフ(ピアサポ)が集合。「「こころで応える」を体感する」をテーマに次の内容を行いました。

    • 子どもとともにいる関わりのワーク~「支援」ではなく「関わり」について深める~

    • グループワーク~「子どもの声を聴く」「子どもとともにいる」~

    • 「こころで応える」インプット

    • ペアワーク(15の問いをお互いに投げかけてこたえる)

    グループワークでは、神林さんの講義動画に登場した、「子どもが受け取っていたもの・その周囲にいた大人のまなざし」について思いを馳せて発表しました。参加者それぞれが思う「支援ではない関わり」を共有し気づきあう、豊かな時間になりました。

    ペアワークは、「最近の子どもとのやり取りに感じた、小さなモヤモヤや悩み」について、相手から問われる15の問いに基づいて順番に話すというものです。相手と自分の言動だけでなく、その背景や思いについて問われることで、自分だけでは気づかなかった願いや大切にしている価値観に触れることができました。

    参加者の感想 かんちゃん(探求コース)

    昨日のワークでは、その行動や言葉の裏にある「思い」「感情」は?と問われることが何度もあったのですが、すぐに言葉で表すことが難しかったです。「なんとなく、もやっとした」とか、「嫌な気分」とかいう感じは自覚があるのですが、深く考えてみると、いろんな種類の感情の言葉で自分や子どもの内面を表現できるというのが、発見でした。

    「自分の思い、子どもの思いに意識を向ける」ことが日常生活の中でもできたらいいなと思っています。

    それと、CforCのクラスでは、参加者がフラットな感じで話せるのが、すごく心地いいと思います。「こんなこと言ったら、どう思われるかな?」と思ったり、「言った後のことを考えると、面倒くさいから、まあ、意見言わんでもいいか。」と思ったりすることも、生活の中でもよくあります。CforCで味わった心地よさを他の場面にも広げていけたらとも思いました。

    講師を囲む会(第3回目)

    この回からは、地域を越えた参加者同士の対話と内省を通じて、自分なりのあり方やアクションをより幅広く掘り下げる、探求コースの期間です。

    基礎コース期間を終えた13人の中で、11人が引き続き探求コースに参加することとなりました。これまでと同様に、事前に視聴してきてもらった第3回目の講義動画は下のようなものです。

    「市民性と専門性~公的支援の立場から見る“非専門職”の可能性~」
    講師:安井飛鳥さん(弁護士とソーシャルワーカーの協働を考える会/ちば子ども若者ネットワーク/ソーシャルワーカー兼弁護士)

    ①講師紹介/これまでの活動紹介
    ②“支援”の枠組みに乗らない・乗れない子どもたち
    ③対談①~専門職として関わることの可能性と限界~
    ④対談②~子ども・若者にとっての市民性と専門性~

    この日の「講師を囲む会」は、探求コース期間に入って初めての回ということで、チェックインの時間を少し長めに行ってからスタートしました。CforCでは、各プログラムの開始時に、その日の気分や体調、最近のトピックスを話す時間を大切にしています。

    弁護士でありソーシャルワーカーという、法律と福祉の専門職としてのキャリアを持ちながら、それでも若者と向き合う中で日々葛藤を持って活動を続けている安井さんの、人間味あふれる正直で真摯なお話が印象的でした。

    参加者から講師に投げかけられた質問や感想を一部をご紹介します。

    <質問>

    • 専門職として提案することと、支援はしない場での提案、違ったりしますか。

    • 子ども自身が困り感を感じていなくて、周囲の大人が問題意識を持っている時、どんな風に取り組んでいるのでしょうか 。

    <感想>

    • 支援者だから〇〇しなきゃいけない、という意識から離れて、自分が楽しめる事をやった結果として、誰かの楽しみや支援に繋がったらいいのかな。

    ゼミ活動(第3回目)

    これまで東京と大阪の2クラスで開催していた参加者が、リアルタイムで一堂に集まるオンラインゼミがスタート!「自分や仲間の資源性に気づき、つくりたい間や、自分らしい市民性のVisionを描く」をテーマに次の内容を行いました。

    • 自分の資源性をみつめるワーク

    • グループワーク~お互いの資源性を理解し、深め合う~

    • ペアワーク~個人のVisionを広げる、深める~

    • リフレクション

    グループワークでは、参加者がそれぞれ自分の「好きなこと・オタク性・誰かに感謝されたこと・自由に使える資源」などをワークシートに書き、お互いにコメントや質問を重ねました。あらためて自分が持っている資源を洗い出し、仲間が持つ資源を知って驚いたり笑ったり共感したり。東京・大阪クラスの合同開催スタート回にふさわしいワークでした。

    ペアワークは、CforCプログラムが終盤に差しかかるこの時期に、あらためて自分の現在地を確認するような問いにこたえる内容でした。また、午前中に行った資源性についての気づきをもとに、自分らしい市民性の発揮を考える問いもあり、参加者はそれぞれの言葉で、今現在の思い描く自分の姿を話しました。

    今回から新たに始まったのは、リフレクションです。これは、CforCプログラム探求コースの特徴的なプログラムコンテンツのひとつで、修了生の多くが「一番印象的だった」と話しています。

    CforCのリフレクションとは、参加者の身近な事例を振り返り、スタッフや他の参加者との対話をとおして、子どもの願いや自分の価値観や感情に気づくグループワークのことです。リフレクション初回のこの日は、修了生スタッフが事前に書いたプロセスレコード(事例を相手と自分それぞれの事実・思考や感情を分けて記録したもの)をもとに行いました。

    参加者の感想 ひなこさん(探求コース)

    最初のペアワークの際に、自分が持っている資源性を見つけ出すことにかなり苦戦してしまい、正直自分が納得する内容を話せていないような気がしました。
    これまでも「うまく話そうとしなくても大丈夫」と最初に説明がありましたが、今回なかなかそれが実現できていないことを再認識しました。
    「沈黙を恐れない」という助言をもらったときに、ハッと気づかされ、自分自身のスタンスを変えるタイミングになりました。これまで沈黙が許されないような環境にいたので、すぐに変えることは難しいかもしれませんが、CforCの環境では、うまく話そうとすることを辞められたらなと思います。その先に目に見えない自分の欲求や思考、価値観を見出せるのかなと思います。
    引き続き、自分のペースで頑張ります!!

    CforC2024もいよいよ後半。今後は、より参加者の実践とプログラムが呼応するような内容になっていきます。それにともない、参加者が、CforCに参加したことで感じるようになったことや、これまでの自分にはなかった新しい視点を自覚する場面が増え、一人ひとりの毎日が一層豊かになったらいいなと思っています。

    執筆:スタッフ 泉森奈央

    メディアって、子どもの権利やウェルビーイングとどう関わっているの?を開催しました。

    11月9日(土)、10日(日)に「子どもの権利条約フォーラム2024 in 東京」が開催されました。
    2日間で大人と子ども合わせて2,000人を超える方々が全国から集まり、子どもの権利について学びを深め、交流する機会となりました。

    PIECESは、子どもの権利が大切にされる社会を育む市民組織の一つとして、子どもの権利条約フォーラムの実行委員メンバーとして運営に携わったほか、メディアと子どもの権利について考える分科会を開催しました。

    昨今、企業広告やSNS等を含む広義のメディアが子どもの心身の健康、ウェルビーイング、そして社会の文化に影響することが研究からわかってきており、メディアのあり方を見直すことが急務となっています。

    分科会では、海外文献から見えてきたメディアの子どもへの影響と国内の子どもたちへのインタビューを通して見えてきたメディアに関する子どもの声やまなざしを報告しました。
    子どもたちの声やまなざしについては、現在レポートを作成しています。完成次第、お知らせしますので、楽しみにお待ちください!

    分科会後半には、国や企業など様々な立場のゲストを招き、パネルディスカッションを通じて子どもの権利とウェルビーイングの観点からメディアのあり方を捉え直しました。

    積水ハウスの箕輪さんには、積水ハウスにて制作されたCMに込められた想いや秘話についてお話いただきました。見た人がハッピーでいられるか、誰かが傷ついていないかを考えて作っているといったお話が印象的でした。
    NHKエデュケーショナルの藤江さんからは、自分を大切にするってどういうことをテーマにした「アイラブみー」という子ども向けアニメーションについて、開発のプロセスや込められた想いなどについて伺いました。子どもたちがワクワクしながら学べて、「自分のこと」として捉えられるように、様々な想いや工夫がなされていることを感じました。

    こども家庭庁の安藤さんからは、「こどもまんなか」の実現を目指した国の広報活動についてお話いただきました。こども家庭庁として、トップダウンではなくボトムアップのやり方で広げていく、その想いやそこから生まれてきたものについて伺うことができました。

    当日は50名近くの方にご参加いただきました。

    参加者の声

    ・官民様々な視点からメディアの作り方、在り方について考える貴重な機会でした。

    ・「子どものために大人ががんばろう」ではなかなか社会全体としての動きにはつながりづらいと感じていました。子どもの権利主張のみにフォーカスされるのではなく、様々な角度から社会全体にフォーカスして取り組まれているのだと感じました。

    ・私もメディアに携わるひとりとして、これからも考え続けていきたい大切なテーマだと思いました。

    ・地域とオンラインの居場所も近年は増えているものの、まだまだSNS等で子どもたちを搾取の対象と見ている人とつながったり、興味をそそるような表現で目を引くことを目的としているメディアも多いと感じています。子どもが自分のウェルビーイングのためにメディアを選択できる仕組みや働きかけができると良いなと感じました。


    子どもを取り巻く私たち大人の一人ひとりが、メディアの持つ力や影響力を自覚し、子どもを一人の人としてみつめるまなざしをもつことが大切だということを改めて感じる分科会となりました。今回は叶わなかったですが、子どもたちも交えて意見交換する機会を引き続き作っていきたいと思っています。

    今回ゲストとして登壇いただいた皆さま、会場まで足を運んでくださった参加者の皆さま、ボランティアとして運営のお手伝いをしてくださった皆さま、本当にありがとうございました。

    スタッフ、登壇者、ボランティアメンバーで集合写真!


    PIECESは2024年度、日本財団の助成を受け「子どもの権利に根ざした情報発信ガイドラインに向けた調査」プロジェクトを実施しています。
    インタビューを通じて、メディアに関する子どもの声を聴くことで、メディアの在り方を子どもの権利とウェルビーイングの観点から捉え直し、これからのメディアのあり方を見つめ直すことを目的としたプロジェクトです。

    日本財団による助成ご協力に、心より感謝いたします。

    【イベントレポート】「道路の凸凹を塞ぐ段ボール」から市民性を考える〜まち歩きワークショップ

    まち歩きから市民性を考える

    2024年11月16日(土)に兵庫県神戸市の新長田でまち歩きを実施しました。
    この企画は、PIECESが大切にしている「市民性」についてさまざまな視点からみつめるオンライン体験ワークショップ「市民性みっけ」の対面版として行いました。

    今回まち歩きをした新長田は、徒歩圏内に複数の商店街が残る地域です。阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けながらも、豆腐屋、魚屋、肉屋、八百屋などが軒を連ね、買い物の利便性が高いです。また、まちを歩くと、道端のベンチでくつろぐおじいちゃんおばあちゃんの姿を目にしたり、ベトナム、フィリピン、韓国など、様々な文化を反映したお店があることにも気がつきます。

    そんな新長田のまちを4名の参加者と共に歩き、まちで見たことを軸に「市民性」について考えてみました。

    まち歩きから市民性を考える

    まずはPIECESの活動と参加者の自己紹介を行いました。大阪から参加したメイトの方、PIECESは知らなかったけど「市民性」や「新長田のまち歩き」に惹かれた近隣の方などが参加してくださいました。

    その後、市民性について「やさしさのむしめがねBOOK」という冊子を見ながら話しました。市民性は私たちの周りにすでにあり、誰かの願いや想いから生まれてくるものです。

    それを踏まえて、まち歩きでは「何か珍しいものを探す」のではなく、「市民性かも」と思ったものからそれが起きている背景まで考えることを意識してみました。

    まち歩きの様子

    まち歩きでは、近隣の4つの商店街を通って歩きました。

    外国語を母語とする人たちをサポートする施設、ベンチに座ってお喋りするおばあちゃんたち、店先で雑談をする店主とお客さん。様々な光景が商店街では見れました。

    その中でも面白かったのが、道路の凸凹を塞ぐ段ボールです。ある商店街では道がレンガで舗装されていました。

    しかし、ちらほらレンガが剥がれていたり、凹んでいたりして、凸凹しているところもありました。そんな道で、レンガがたくさん剥がれた箇所を段ボールとテープでカバーしているところがありました。おそらく凸凹が気になったまちの人が自分にできることとして段ボールで凸凹を塞いだのだと思われます。

    こんなふうにまち歩きでは、まちで起きていることとその背景を考えて歩いていきました。

    「市民性かも」を共有する

    まち歩きから戻ってきたら、まちで見たものから「市民性かも」と思ったものを付箋に書き出して共有していきました。

    付箋は以下のようなものが出てきました。

    • 道路の凸凹を塞ぐ段ボール

    • 車椅子でタバコを吸うおばあちゃん

    • お客さんと雑談する店主

    • 道の落ち葉掃除

    • 市民発信のイベントがたくさん

    どこで見たのか、どんな様子だったのかなども1つ1つ共有していきます。

    共有していくうちに「私も同じ付箋書いた」という声や「今の話だとこういうこともあるかも」と新しく付箋が書かれていく場面もありました。

    最後に「市民性って実は〇〇なんじゃないか」というお題に対して、〇〇の部分を埋めてみましょうというワークを行いました。それに対して、以下のような回答が出てきました。

    • 思いやりとおせっかい

    • ジブンの拡張

    • 私の範囲が広がること

    • 想像力を持ったありのままの重なり合い

    • ヒーローなんじゃないか

    • 名前のついていない一言で言い表せない現象

    市民性という言葉は正解があるわけではありません。人によって想いも願いも行動も異なり、それにより言葉だけで説明するのが難しい部分があります。

    だからこそ、PIECESではワークショップを通して市民性を多くの人に届けようと思っています。

    執筆:スタッフ くりのさやか


    【オンライン講座】「暮らしの中にある市民性」参加者募集中!

    PIECESでは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。市民性はどんな風に育まれていくのか、わたしたちの暮らしにはどんな市民性があるのか、参加型ワークショップを通じて参加者とともに考えます。

    【講座概要】

    日時:2024年12月11日(水)12:00-13:30
       2024年12月18日(水)19:30-21:00
    ※どちらも同じ内容となります。お申込みフォームに希望日時をご選択ください。

    場所:オンライン(ZOOMを使用します)
    参加費:500円(市民性について紹介するミニ冊子付き(PDF版))

    【こんな方にオススメ】
     ・子どもたちのために自分にできることを考えてみたい方
    ・PIECESが伝えている「市民性」について詳しく知りたい方
    ・「子どもの孤立」という問題に関心のある方
    ・子どもを取り巻く問題について知りたい方
    ・PIECESの活動を詳しく知りたい方
    ・PIECESが主催する市民性醸成プログラムCitizenship for Children に関心がある方

    ▼詳細や申し込みはこちら
    https://mikke-2412.peatix.com/


    【積水ハウス様】自宅と地域をつなぐ「住まい開き」を取材・交流会を行いました。

    <地域との「住まい開き」を通じた豊かなつながり>
    積水ハウス株式会社様が発行する、同社の戸建て住宅オーナー様向け冊子「きずな」にて、オーナー様が趣味や特技を生かして行っている「住まい開き 」※を募集・取材する企画にPIECESが協力サポートとして参画しました。

    本企画では、PIECESは協力パートナーとして企画全般の立案に携わったほか、オーナー様を対象としたオンライン交流会を開催しました。「地域交流」をテーマとした参加者の皆さまとの対話や、「住まい開き」をする際にヒントとなる「市民性」に関するお話をさせていただきました。

    交流会では、「わたしと地域」との関わり方を中心に、いろいろな気づきや再確認があった様子でした。とくに、「曖昧さ」という言葉が印象に残った方が多く、「お家作りでも内と外を曖昧にして空間を広く見せたりしますが、地域との関わり方も同じなんだなと感じました」という気づきの声や「人と人とのつながりが、人生を豊かにしていくことを再確認した」といった感想が届きました。
    ご参加いただいた3組のオーナー様には、「住まい開き」の様子を取材、同社が発刊する生活情報誌「きずな(150号記念号)」で紹介させていただきました。

    PIECESは、積水ハウス様がグローバルミッションとして掲げる”「わが家」を世界一幸せな場所にする”に共感し、「住まい開き」という地域との関わりを通じて、豊かなつながりが育まれていくことを願います。

    ※住まい開きとは?
    住まい開きは、自身の趣味や好きなことを活かしながら、自宅の一部をご近所や地域の人などの集う場・コミュニティの場をつくる活動を指します。
    「わたしと地域」がゆるやかにつながることで、暮らしへの愛着やウェルビーングの向上にもつながると言われています。


    「私たちの法人でも、協働を考えてみたい」「研修・講演を開催してみたい」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。