研修

認定NPO法人ピッコラーレとの3年間の伴走プロジェクトがスタート!- 専門職の鎧を脱ぎ、1人の人として関わり合う-

PIECESでは、さまざまな団体や自治体とともに、子どもをはじめとした地域の人々が孤立せずに安心して暮らせる環境づくりに伴走しています。

今回は、認定NPO法人ピッコラーレ(以下、ピッコラーレ)との協働で、2025年度から3か年でスタートした「妊産婦支援×まちづくり」のプロジェクトについて、1年目の活動の様子をお届けします。
2025年7月にピッコラーレが開設した「らぴな」という活動拠点から始まる新たな取り組みの中で、PIECESがこれまで大切にしてきた「市民性」や「優しい間」のエッセンスがどのように生かされているのか。その様子をお伝えできればと思います。


プロジェクトの全体像|「支援者」である前に、ひとりの「人」として

今回のプロジェクトにおいて、私たちは「専門職や支援者である前に1人の人としての願いや在り方を探求する」ことを大切なテーマとしています。

ピッコラーレは、孤立する若年妊婦にとってのHOMEをつくる取組みとして、2020年から「project HOME」事業をスタート。これまでは、専門職が配置された環境での妊産婦への直接的な支援活動を展開してきました。
活動から5年を迎える中で、地域での暮らしに移行することや、そもそも専門的な支援にたどり着く前の地域におけるケア的な環境をつくることへのニーズや想いが生まれてきました。

この転換点に関わらせてもらう上で、私たちが重視したのが、一人ひとりが専門職や支援者である前に1人の人としての願いや在り方を大事にすること。そして、スタッフやピアスタッフ、地域の人たちが、ときに違和感や葛藤をも共有しながら、学びや対話の時間を重ねていくためにどのようなプロセスを設計するか、ということです。

ともすると従来の支援的な枠組みにおいては、「支援者としての役割(正しくあること、ニーズに応じること)」を背負いがちです。それ自体は一つの大切なあり方ですが、地域の多様な人や社会資源とつながり、その力を生かしていくためにも、また自分自身が「支援-被支援」の関係を越えた関わりを育んでいくためにも、「1人の人」としての存在を大切にすることが重要な要素であると考えました。


2025年度のテーマ|根っこを育てる

3年間の最初の年となる今年度のテーマは、「根っこを育てる」です。

まずは、らぴなに関わるスタッフ・ピアスタッフの皆さんを対象に始めました。専門職や支援者としての肩書や普段の役割を一旦脇に置き、一人ひとりが「私はどんな暮らしの場を作りたいのか」「私が大切にしたい価値観は何か」を語り合う時間を丁寧に作りました 。「私は何を大切にしたいのか」を丁寧に掘り起こすことは、意識的に取り組まないと持てない時間であり、そのための立ち止まって考える時間を一緒に創出していきました。

具体的には、以下の2つのプログラムを実施しました。

1. 未来語りワークショップ:「専門性の鎧を脱いで、私として語る時間」

1人の人としてこの場からどのようなシーンが生まれることを願っているのか、それぞれの想いを語り合い、聴き合う場をつくりました 。これにより、らぴなという新しい場所と、自分自身を深くつなげていきました。

2. CforC出張プログラム:「自分なりのあり方とまちへの関わりを考える」

PIECESが展開する市民性醸成プログラム「Citizenship for Children(CforC)」のエッセンスにふれ、市民性や資源性、地域との関わり等をキーワードに対話を行いました 。自分なりのあり方や、地域への関わりに目を向ける学びの機会となりました。

参加者の声

いつの間にか、専門性や能力を有していることが価値であり、それが優劣を決めるという前提を内面化していました。しかし今日、「市民性」という視点に触れたことで、役割や肩書きではなく、一人の人としてその場に在ること自体に意味があるのだと再認識しました。誰かの期待に応える存在である前に、私は私であってよい。その感覚を久しぶりに取り戻せた時間でした。

ワークを通して自分の立場や役割について改めて考えることができ、普段の業務の中では意識しきれていなかった視点に気づくきっかけとなりました。

肩書きや役割に寄らない関係性をより意識し、自分自身の中にある市民性を大切にしながら、地域の方々との関わりを深めていきたいと感じました。専門性を否定するのではなく、それに偏りすぎないバランスを持つこと。その姿勢を、活動の中で体現していきたいと思います。

2026年度に向けて|関わりの輪を広げていく

2025年度、スタッフのみなさんの内側で「個人として語る力」が育まれ、一人ひとりの願いや価値観から多様で豊かな情景が共有されていきました。

今年度からは、この内部で醸成された想いを基盤に、段階的に関わりの輪を広げていきます。団体内のスタッフだけでなく、具体的に顔と名前が思い浮かぶような、地域の人たちや関心のありそうな人たちを巻き込んだ学習と対話の場を展開していく予定です。

地域住民との有機的なつながりを育みながら、引き続きピッコラーレの取り組みに伴走していきます!


企業・団体の皆さまへ

PIECESでは、団体の抱える課題や目指すビジョンに合わせて、今回のような中長期的な伴走支援や、CforC出張プログラムを活用した研修のカスタマイズを行っています。

「スタッフ同士の対話の場を作りたい」「地域を巻き込んだプロジェクトの土台作りを支援してほしい」といったご要望がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【保護者対象】子どもの権利・子どもとの関わりを振り返る研修を実施しました

奈良県生駒市こども政策課よりご依頼をいただき、「親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー(思春期のこどもの保護者向け連続講座/全2回」を開催しました。

テーマは、「思春期のこどもの子育てに悩む保護者が、こどもと心地よい関係を築くためのヒントを学ぶ」。PIECESの市民性醸成プログラム(Citizenship for Children)のリフレクションや、子どもの権利についての啓発講座を織り交ぜながら、今回ご参加いただく方のニーズを想定しながら内容を企画し実施しました。

◆「親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー」

https://www.pieces.tokyo/893986657113/2025-ikoma

この講座で大切にした「ねらい」

 子育てに正解はありません。頭ではそう分かっていながら、私たちはつい、何が正しいのかばかりを探してしまうことがあります。PIECESがお届けする講座では、子育ての正解を提示することはせず、日々の暮らしで生まれる自分自身の葛藤やモヤモヤに光を当てて向き合ってみる、「自分」と「子ども」どちらの価値観も大切にする視点を育てていく時間になることを大切にしています。


第1回|子どもとの関わりをふりかえる(リフレクションペアワーク)

 参加者のみなさんに、日常にある子育ての一場面を切り取り記録する「エピソード振り返りシート」を事前に配布しました。「あの時の私の関わり方は、どうだったのだろう……」と、少しモヤモヤしたり、葛藤を感じたりしたエピソードを書いてきていただくためのものです。

こうした“自分でも少し残念に感じている出来事”を書いてもらうとなると、「ダメな関わりを正されるのではないか」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。そこで最初に、「シートの内容をスタッフが拝見して、『このときはこうするべきですよ』と正解をお伝えすることはありません。どんな経験も、未来をよりよくするための糧にすることができます」ということをお伝えしました。

あわせて、リフレクションでは相手の言動だけでなく、自分自身の内面をメタ認知することがなぜ大切なのかについても、お話しました。

ペアワークでは、エピソードシートに書かれた「目に見える言動」を手がかりに、そこにある感情や価値観へと少しずつ思いを巡らせていく「14の問い」を用います。話し手がエピソードを語り、聞き手がじっくりと耳を傾けながら、順番に問いを投げかけていきます。

子育てに日々奮闘している参加者のみなさんが、自分の気持ちを否定されることなく丁寧に聴いてもらえることで、まずは安心感や心地よさを感じておられる様子が印象的でした。

第2回|子も親も、傷つかない関係性(日常にある「子どもの権利」から)

 子どもの権利とは、18歳未満のすべての子どもが持つ基本的な権利であり、1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」に基づいています。日本では「権利」と聞くと少し仰々しい印象をもち、日常の子育てとは距離のあるものと感じる方も、少なくありません。

PIECESの「子どもの権利」を扱う講座では、前回のリフレクションで学んだ「自分の内面にある大切な価値観や願いを見つめること」を土台にして、どの家庭にもある親子のやりとりを切り口に、「子どもの権利」について考えるワークを行っています。

今回も、例題となるワークを通して、参加者のみなさんが日頃何気なく行っている子どもとの関わりに思いを巡らせ、あらためて「権利」という視点から子育てを見つめ直す時間となりました。また、2回にわたって共に学んだ参加者同士が、お互いの子育てを労い合い、これからも一緒に考え続けていく仲間として、あたたかなつながりを育んでおられました。

参加者の声

・反省ばかりして次に活かせず、その繰り返しでした。 結果ではなく経験に焦点をあてることを意識したいと思いました。

・他の参加者の方と話すことで自分だけではないという安心感が得られました。 また自分とは違った視点も学べて良かったです。

・価値観はみんな違っているということ。そこは変えなくていいということ。希望がもてました。

・親に代わって孫を育てる祖父母にもこのような機会があればよいと思います。夫(祖父)にも参加してもらいたい。

・対話でそれぞれの子育ての状況の違いの中での悩みと対応を聞かせていただいて、気づきと優しい共感が多くあり、嬉しい時間でした。

【親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー】
日時:2025年11月15日、11月29日
主催:生駒市こども政策課
講師:泉森奈央・阪口輝恵(PIECESスタッフ)

「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

「正解はないけれど、対話が必要だった」稲美町の『ゆるり家』が研修で見つけた、地域とつながる新たな一歩

兵庫県稲美町でこどもの居場所づくりに取り組む「NPO法人ゆるり家」。日々の活動に追われる中で、スタッフ同士が想いを共有し、地域へ活動を広げていくために、PIECES(ピーシーズ)による研修を実施しました。代表のりえさんに、研修を終えての率直な感想と、そこで生まれた「予期せぬ化学反応」についてお話を伺いました。

NPO法人 ゆるり家

兵庫県稲美町で、子育てひろば、月曜日の放課後だけの駄菓子屋さん、中学校内居場所、放課後居場所カフェなど、さまざまな居場所づくりを行っています。
いろんな『コドモ』を見守る、気のいい『オトナ』であふれる町を目指して、人がゆるやかに集う場をつくっています。

Instagramにて発信中!

https://www.instagram.com/yururiya173/

こどもにやさしいまちづくり 開催概要

第1回:こどもたちの今とおとなにできること
2025年8月30日 稲美町子育て交流施設 いなみっこ広場にて開催
・今日の目的
・自己紹介タイム
・「子どもの頃、何か支えになった存在はいましたか?」ワーク
・講演
 
子ども・若者たちのいま
 
大切にしたい「まなざし」と「関わり」
・対話の時間

第2回:こどもとの関わり方を振り返る
2025年12月17日 稲美町加古福祉会館にて開催
・ワークの目的
・価値観のメガネに気づく
・リフレクションペアワーク
・まとめ・感想共有


価値観のメガネに気づく
私たちが意見として表す言葉や行動の背景には、これまでの経験から形づくられてきた価値観があります。他者の背景を想像すること、そして自分の価値観をみつめることの大切さについてお話しました。

リフレクションペアワーク
参加者のみなさんには、事前に配布した「エピソード振り返りシート」に、子どもとの関わりの中で少しモヤモヤしたり葛藤を感じたエピソードを記入してきていただきました。

体験ワークとして取り組みやすいリフレクションのペアワークでは、定型の14つの問いを使ってお互いに問いかけ合い、少しずつ思考や願いを深めていきました。問いを重ねていくことで、話す人自身が、一人では気づけなかった相手の子どもと自分の願いや価値観に出会っていく。そのプロセスを、それぞれのペアがゆっくりと、二人で心を寄せながら深めている様子が印象的でした。

「こどもとの関わりを振り返る」研修の様子

スタッフ間で「立ち止まる時間」を共有できた

 「ボランティアでやっているからこそ、活動時間外に集まるのは難しい。でも、今回はその時間を共有できて本当によかった」。
りえさんは開口一番、そう振り返りました。 普段は目の前の子どもたちの対応に追われがちですが、今回の研修では「リフレクション(振り返り)」の手法を導入しました。研修には、ゆるり家のスタッフをはじめ、地元の社会福祉協議会職員や、広報を見て申し込まれた方など、計15人が参加されました。
個別のケースについて正解を求めるのではなく、スタッフ同士で「あの時どうだった?」と対話することで、「こういう時間が必要だったんだ」という再確認ができたと言います。

「外の風」がもたらした地域の変化 

今回の研修には、ゆるり家のスタッフだけでなく、行政職員や、大阪からわざわざ話を聞きに来た参加者もいました。

大阪からの参加者と地元の学童保育の先生、そして行政職員が同じグループで対話をするという、普段ではありえない光景が生まれました。

「外から学びに来る人がいるんだ」という刺激は、行政職員にとっても新鮮な驚きとなり、「良かったです!」とわざわざ声をかけられるほどの反響があったそうです。

「こどもにやさしいまちづくり」第1回はPIECES代表理事の斎が講演を行いました

広報紙から生まれた、ひとりのボランティアの物語

研修の成果は、人のつながりとして現れ始めています。

稲美町の広報紙を見て研修に参加したある女性は、その後、中学校内にある居場所のボランティアとして定着されたそうです。
さらに、その場での出会いがきっかけとなり、なり手不足だった地域の「主任児童委員」を引き受けることになったというドラマも生まれました。
 
「広報紙を見て来る人は少ないけれど、そこに掲載されたからこそ生まれる出会いがある。一人が動き出すってすごいこと」と、りえさんは手応えを語りました。

「対話の芽」を、今後は行政や地域全体を巻き込んだ勉強会へ育てたい

 「子どもの声をどう聴くか」。国の方針としても掲げられていますが、現場ではまだ手探りです。今回の研修で生まれた小さな「対話の芽」を、今後は行政や地域全体を巻き込んだ勉強会へと育てていきたい。稲美町で活動する「ゆるり家」さんの挑戦は、まだ始まったばかりです。

研修時にお話くださった「ゆるり家」代表のりえさん。


PIECESでは、講演・研修をお受けしています!

認定NPO法人PIECESでは、日本の子どもを取り巻く環境やPIECESの取り組み、一市民・一企業という立場でできることなどを知っていただくため、講演や研修などのご依頼をお受けしています。イベントや勉強会、ランチセッション、人事研修などの講師としてお呼びいただくことで、より多くの方々とともに、市民性醸成に取り組むことができます。
講演形式だけでなく、対話やワークショップを交えた形など、ニーズに合わせて柔軟に対応しております。

自治体にて講演・ワークショップを実施した時の様子

「私たちの企業・団体・自治体でも、研修・講演を開催してみたい!」 
「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」など、ぜひお気軽にご相談ください。

個別相談会、実施中!

【市民向けプログラムレポート】子どもに優しいまちづくり~小さな一歩の始め方~

東京都稲城市の福祉事業所「+laughイナギ」を拠点に、地域市民とのつながりづくりを目的とした、3回連続の研修を実施しました(各回20名~25名参加)。

「子どもに優しいまちづくり」をテーマに、各回にゲスト講師を迎え、講義や参加者同士の対話、ワークショップを行い、参加者から「自分自身のことを振り返り、さらに皆さんともお互いに認め合うことができた」といった感想が寄せられています。

【対象】
+laughイナギの職員、一般市民

【目的】
研修を依頼してくださった一般社団法人Life isは、これまで多摩市で駄菓子屋を併設した重症児者向けの福祉事業所「+laugh」を運営されてきました。新拠点の「₊laugh イナギ」でも、地域の人たちとの交流が自然と生まれる場になるよう、稲城市民とのつながりづくりを目的に3回連続の研修を行いました。

【プログラム概要】
以下のような3回連続研修を実施しました。

◆1回目:子どもの現状と私たちにできること
・子どもを取り巻く現状
・子どもの権利としての心の健康とウェルビーイング
・子どもの心の健康とウェルビーイング
・子どものメンタルヘルスとウェルビーイングに影響すること 
・グループワーク

◆2回目:まちへのまなざしと私の中にある市民性
・子どもの孤独・孤立に対するアプローチと課題
・ワーク
・市民性を発揮する上で大切にしたいこと
・市民性から生まれる「ふつうの関わり」
・ストレングスと資源
・ストレングスのミニワーク

◆3回目:子どもに優しいまちづくり事例とこれから私にできること
・地域の人たちとの場づくりや身近にできることの紹介
・自分の地域について考えるワーク
・「子どもとともに」という視点でやってみたいことを考えるワーク

<参加者の声>

・体験したことのないグループワークが沢山盛り込まれ、楽しく参加できた。参加の方ともつながるきっかけを頂けたのも良かった。

・素晴らしい内容でした。期待していた通り、想いを共有できる人達と出逢えたことがまず大きな収穫でした。居場所づくりを考えていて、そのヒントになるものがたくさんありました。自分のなかで気づいてきたり学んできた結論のようなものの答え合わせができたような気持ちでした。これでいこう!と思えました。

・子どもへの向き合い方を新たに発見出来ました。また、大人にも通ずるなと感じました。

【研修担当者コメント】

普段暮らしているまちのなかでも、似たような思いや関心ごとをもつ方々と出会える機会は多くはありません。
今回は「子どもに優しいまちづくり」という共通のテーマのもとに集い、ワークを重ねることで、自分たちのまちの良さに気が付いたり、新たなつながりが生まれるきっかけとなりました。 研修中には、自然と参加者の方同士が連絡先を交換する姿も多く見られました。
主催のLife is さんからは、3回の研修を終えた後も事業所にふらりと訪れる方々が増えたとのお声をいただき、とても嬉しく思っています。


「私たちの企業・団体・自治体でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

研修事例のご紹介「子どもとの関わりを振り返る研修」

奈良県生駒市で子どもに関わる活動を行う一般市民に向けて研修を実施(参加者:20名)しました。「子どもの心の声を聴く」リフレクション研修を行い、参加者からは「自分の価値観を知ることが相手(こども)と対話するために必要だと分かった」などという声があがりました。

【対象】

生駒市の子ども政策課職員、一般市民

【目的】

生駒市では、「こどもが地域の信頼関係の中で育ち、願いや希望を安心して表現しながら、人生を選択できるまち」を目指して、子育てを社会に開き、家庭の中だけで完結させなくてよいまちと地域でこどもが育つまちづくりを進められています。

令和7年度は、子どもの声をきくための大人のマインドセットについて取り組まれるとのこと。そんな中で同市職員のみなさんが、PIECESの取り組みに共感してくださり、声をかけてくださいました。

今回は子どもの声をきく施策を進めるにあたり、まずはその足がかりとして、すでに子どもに関わる活動をしている市民の方に向けてリフレクションを体験していただきました。

【こどもとの関わり方を振り返る 研修概要】
・ワークの目的

・リフレクションについてのインプット

・リフレクション体験ワーク

・まとめ・感想共有

体験ワークとして取り組みやすいリフレクションのペアワークでは、定型の14つの問いを使ってお互いに問いかけ合い、少しずつ思考や願いを深めていきました。それぞれに自分の心の奥にある感情や思いに触れて、新しい気づきを得てくださったようです。

参加者からは以下のような感想をいただきました。

<参加者の声>

・自分の価値観を知ることが相手(こども)と対話するために必要だということに、今日で納得した。

・仕事をしていて、自分と全然違う見方や価値観を持っている人に何か言われると、ガーンとなる。でも、そんなモヤモヤが起きた時こそ自分を知るチャンスなんだということが分かって良かった。

・子育てしていて、ついタスクをこなすことやお金の計算をして、大人として正しいことを言おうとしている自分に気づいた。

・リフレクションワークに定型の問いがあることで、問う方も問われる方も、安心してワークができた。「普通なら、こんなことまで相手に問えないわ」っていうことも問うことができるし、問われる方も「書いていることを読んでくれてるだけ」と思えるから安心して話せる。

・相手(こども)だけでなく自分自身の気持ちもちゃんと見る「自己覚知」に目からウロコだった

【研修担当者コメント】

目の前の子どもとの関係性に戸惑いやモヤモヤを感じた時に、わたしたちは、つい相手の状況や自分の振舞いに意識が向きがちです。
PIECESの研修では、その前提にある自分の内面に意識を向けることで、一過性の解決で終わらない、自他ともに心地よい関係性を築くためのマインドセットをお伝えしています。
今回も、みなさんが自分自身が大切にしているものに気づき、その上で子どもとどのように向き合うかを考えるきっかけを得てくださった様子です。そんな時間を一緒に過ごせたことに、感謝しています。


「私たちの企業・団体・自治体でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。

研修事例のご紹介「保育現場での子どもの権利についての研修」

0歳児~2歳児の子どもたちが在籍する保育園に勤務される職員さんに向けて、「子どもの権利」について研修を実施しました。「子どもの権利」の内容についての紹介だけではなく、実際に保育中の関わりでの事例から、子どもとの関わりについて考えてみました。

保育現場での子どもの権利についての研修

【対象】

保育園に勤務される職員

【目的】

ピジョンハーツ株式会社さまが運営する保育園「ピジョンランド府中」にて、子どもの権利に関する研修を実施しました。

0歳児~2歳児の子どもたちが在籍するピジョンランド府中では、時代に合わせた保育の向上を目指して毎年職員研修に取り組まれています。その中でも今年は「子どもの人権」について、1年間かけて職員で学びを深めているそうです。

その一環として、今回は「子どもの権利」についてピジョンランド府中で勤務される職員さんに向けて、お話をさせていただきました。


【実施内容】子どもの願いをみつめるー子どもの権利の視点からー
・PIECESの紹介
・子どもの権利とは
・私たちの暮らしと子どもの権利を考える
・質疑応答


「子どもの権利条約とは」といった歴史や概要のお話から、実際に暮らしや保育の中で子どもの権利を尊重するとはどういうことか、具体的な事例をもとに共に考えを深めました。また「子どもの権利」の視点だけではなく、子どもや関わる大人の行動の背景にある「願い」に目を向けることの大切さにも触れ、日々の関わりを改めて見つめ直す時間となりました。

<参加者の声>

・「子どもの権利」のメガネで見てみると、大人が子どもの権利を侵害しているかもしれない。という話しを聞き、考えさせられました。

・子どもの権利を大切にすることも大切だが、大人も大切にしないといけないと言っていたのが、印象的でした。自分を大切にすることにもつながってくる「子どもの権利」。子どもを一人の人として見つめ、子どもの声を聞く。時間に追われてしまう大人も、もっと子どもの声を聞いて保育をしたいと思いました

・普段保育の中で、子どもの権利を尊重するのは難しいこともあると思っていたが、子どもの言うことを全部聞く、ということではなく保育者側の願いも含めて、一番良いことを探していく、考えていくということが子どもの権利を尊重するということになると分かった。

・子ども一人ひとりが持っている権利は、大人と同じこと。子どもも1市民としての関わりが大切であること。受講して最も大人として大切にしなければならないことが分かった。

・子どもの権利を大切にするには、お互いの権利を尊重するということを意識し、子ども同士の関わりはもちろん、自分自身と子どもの関わりに反映させていけたらと思う。

【研修担当者のコメント】

「権利」や「人権」と聞くと、「難しそう」「自分には関係ない」と感じる方も少なくないかもしれません。 しかし子どもの権利をはじめ、私たちのくらしには、あらゆる場面で「権利」や「人権」が関わっています。
今回の研修では、実際の子どもとの関わりを「権利」と「願い」の視点からみつめました。
研修を通じて、日々通り過ぎていく出来事の背景にある感情や願い、価値観に目を向けていくことで、自分でも気が付かなかった感情や願いに気がついたりします。
普段から子どもたちと丁寧に向き合っている皆さんだからこそ、自分の言動の背景にある「願い」をみつめる時間が大切だと感じています。子どもか大人かではなく、ひとりの人として尊厳を大切にし合うあり方を、これからもともに深めていけたらと思っています。


「私たちの企業・団体でも、研修・講演を開催してみたい!」 「まだ具体的な研修内容は分からないけど、ちょっと話を聞いてみたい」などありましたら、どうぞご相談ください。