啓発活動の目的は「子どももおとなも尊厳が大切にされる社会の土壌をつくる」こと。一人ひとりの感情や価値観、その背景に関心を持ち、「私たち」として社会に存在する感覚を育むための気付きを届けることで、一人ひとりが持つ市民性が発揮されやすい環境を耕します。
講座・講演・研修
講演回数:36回
参加人数:1,000名以上
子どもが日常の中で小さなしんどさや痛みを感じたとき、その声に気づき、寄り添える他者が地域のあちこちに存在することが大切だと私たちは考えています。
「ひとりの人」「ひとりの市民」として、子どもに関わるとはどういうことか。日本の子どもを取り巻く環境やPIECESの取り組み、市民一人ひとりにできることなどをともに考える講演や研修などを行いました。
また2024年度は「市民性」「子どもの権利」「リフレクション」とPIECESが大切にしている3つの視点から、子どもや他者と関わる上で大切にしたいまなざしを参加者とともに深めるオリジナルワークショップを作成し、9回実施しました。
参加者の声
市民性というのはそんなにかたいものではなく、ほんのちょっと勇気を出すことなのかな、と思いました。
自分の行動や発言の背景にある感情や思考、その奥にある欲求や願いに目を向けることが子どもの権利を尊重することに繋がることが印象的でした。
相手の気持ちを想像したり、自分の気持ちや感情に焦点を当て、相手も自分の気持ちもないがしろにしない、尊重することの大切さに気づかされました。
問いを贈ろう
自分や他者、未来に想いを馳せるSNSキャンペーン
届いた人数:233,483人
アクション数:7,392件
開催4年目となる2024年は、「自分をみつめる」を起点に「他者」や「未来」に思いを馳せる15の問いを贈りました。問いを通じて、自分自身と対話をする。自分の中にある「願い」や「価値観」「大切にしたいこと」に出会い、社会の中で「自分はどうあるか」を考えるきっかけをつくりたい。そんな想いを込めました。問いに対して、横浜DeNAベイスターズの関根大気さん、哲学者の永井玲衣さんなど、さまざまな分野で活躍する19名の方からお返事をいただきました。
子どもの権利に根ざした情報発信ガイドライン
策定に向けた調査プロジェクト
子どものメンタルヘルスとウェルビーイングには、子どもの暮らしに関わる様々な環境が影響しています。SNSや、広告、テレビや雑誌など暮らしの中に広がる多様なメディア環境も、その一つです。2024年度日本財団の助成を受け、メディアのあり方を子どもの権利とウェルビーイングの観点から捉え直し、これからのメディアのあり方を見つめ直すことを目的としたプロジェクトを実施しました。海外文献を調査したほか、実際に日本に暮らす子どもたちがメディアについてどのように感じているのかを聴くインタビューを実施、子どものみなさんが聴かせてくれた大切な声をレポートにまとめました。
国や企業など様々な立場のゲストを招き、子どもの権利とウェルビーイングの観点からメディアのあり方を捉え直すイベントを実施しました。