PIECESメイト

サイの日のお便り Vol.26

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
「年が明けて、もう1カ月?!」という感覚の方も多いと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。

私は、11月に第3子が産まれ、3人の子育てと仕事の両立で正直ちょっと疲れ気味…徐々にペースを掴みつつありますが、そんな状況なので今回はちょっと省エネで、先日開催したイベントに関する御礼と、大切なお願いを1つだけさせていただきます。

10周年イヤーの幕開け

先日、1月23日に、認定NPO法人としての新たなスタート、そして設立10周年を機に始動する新たなチャレンジについてお伝えするイベントを開催しました。50名もの方々にお申込みいただき、寄付付きチケットもたくさんご購入いただきました。ご参加・ご寄付くださった皆さん、ありがとうございました!

新たなチャレンジについて、今回のイベントでは「具体的に何をするか」よりも「このチャレンジを通じてどんな景色を広げたいか」にフォーカスしてお話ししました。当日の話を少しだけかいつまんでご紹介すると…

  • これまでPIECESは、CforCなどのプログラムを通じて、主に個人の単位で「優しい間」や「市民性」のエッセンスを届けてきた。次の10年では「個々の変容からコミュニティの変容へ」とつながるチャレンジをしていきたい。

  • 子どもの周りに「優しい間」を広げたいという想いはこれまでと変わらない部分。間というのは、時間・空間・仲間、あるいは手間やすき間、ひまも含まれる。現代の孤立化する社会では、これらが自然とちょうどよく子どもの周りに広がりにくくなっている。

  • このチャレンジの先に広がる景色をイメージした時に、「緩むこと」「対話的であること」「ともにあること」といったあたりがキーワード。

  • 子どもたちの多くは、とても「頑張って」生きているように見える。おとなから期待され、評価され、「ちゃんとすること」「察すること」を求められることも多い。
    子どもがネジを締めて頑張るだけでなく、適度に緩みながら、自分の声が大切にされる時間・空間の中で過ごせること。それを、「子どものために」と肩ひじ張ってつくるのではなく、「子どものとともに」の感覚を大事に手間暇かけてつくっていく。

そんなイメージを共有する時間になりました。

イベントの中でもお伝えしましたが、「ではそのために何をやるのか」「どんな方法で形にしていくのか」といったより具体的な話はまだまだ検討中です。今回のような場をまた開きながら、いろんな人の声に耳を傾けながら少しずつ形にしていければと思うので、是非お時間ある方は次回以降もご参加いただけたら嬉しいです!

そして・・・
認定NPO法人としての新たなスタート、設立10周年を機に始動する新たなチャレンジ。この1つの節目のタイミングで、より多くの方々にPIECESのことを知ってもらい、仲間になってもらえるように、本日まで寄付キャンペーンを行っています!

毎月・毎年の継続的な寄付はもちろんのこと、今回のみの単発での寄付も金額問わずとても大きな力になりますので、是非応援いただけるとありがたいです。

認定NPOへの寄付は、寄付金額の最大40%程度が所得税や住民税の控除対象になるので、是非最後の一押しにお力添えをお願いします!

▼寄付キャンペーンの詳細はこちらから
https://www.pieces.tokyo/2025cp

それでは、今日はこのあたりで。
また次の31日にお会いしましょう。

2026年1月31日 PIECES 代表理事 斎 典道 

サイの日のお便り Vol.25

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
2025年の大晦日、いかがお過ごしでしょうか。

前回のお便りでも触れていましたが、11月11日に無事に我が家に3人目の子が産まれてきてくれました。賑やかすぎる毎日にヘトヘトになりながらも、7歳、4歳が一生懸命あやしたり、それに偶然応答したりする微笑ましいやりとりに癒される日々でもあります。

さて、31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。
今回は、年の瀬に嬉しいご報告と、来年に向けての野望?をしたためてみたいと思います。

認定NPOに返り咲きました!

既にメルマガ等でご覧になったかもしれませんが、12月8日付で、晴れて認定NPOに返り咲くことができました…!!

まずは、この間も変わらずご寄付を継続してくださったPIECESメイトの皆さん、本当にありがとうございます。 認定失効後に一定数退会される方もいらっしゃった中で、変わらず継続いただいた方、新たに登録くださった方々には感謝しかありません。 また、寄付だけでなく、様々な形でこの間も応援や協力を続けてくださった方々にも、深く感謝申し上げます。

振り返れば、認定失効の連絡を受けたとき、さらには「約5年は再申請はできない」と言われたときのショックや絶望感は今でも忘れることができません。

失効理由が理由だっただけに、不服申立ての道なども考えましたが、下手したら2年近くの時間を要する上に結果もどうなるか分からない。そのような状況で一時期は途方に暮れかけましたが、外部専門家の力も借りて知恵を絞り、打開策を考え、たくさんの書類作成と手続きを重ねてきました。

失効から1年後に再申請書類を提出。約5年は申請は難しいという見解だった所轄庁(東京都)も「え…?」という感じでしたが、最終的にはこちらの講じた手立てや一連のプロセス、組織のガバナンス体制等が認められ、再び認定NPOとして認めていただくことができました。

お世話になった外部の弁護士さんからも、所轄庁の目が当然厳しくなるだろう中で乗り越えたことを褒めていただき、だいぶ報われた感があります。

何より、この間もPIECESのことを信じて寄付を続けてくださった皆さん、活動を共にしてくださった皆さんにはただただ感謝しかありません。本当にありがとうございます…!

NPO法人は、全NPO法人に占める割合が約2%。透明性・公益性・ガバナンスなど、厳しい基準を満たした団体にのみ与えられます。社会的な信頼の証であるとともに、寄付者の皆さんが税制上の優遇措置を受けられるので、寄付という形で活動の輪に加わっていただきやすくなることから、再取得を目指してきました。

皆さんと喜びを分かち合いつつも、これは新しいスタートラインでもあります。認定失効の影響もあって、この間にだいぶ財務状況が厳しくなってしまったのもまた事実。

これを機に、ガバナンスや法令順守の視点から組織全体の在り方を一層見直しながら、事業・組織・財源の状況を立て直していくべく、根気強く取り組んでいこうと思います。

再び認定NPOになったPIECESと一緒に、これからもどうぞよろしくお願いします!

設立10周年、そして新たなチャレンジに向けて・・・

2026年6月22日で、PIECESは法人設立から10周年を迎えます。
いぶきさんや荒井さんらと、活動の原資もほぼない状況で、勢いだけで立ち上げたと言っても過言ではない組織が、10年間活動を続けてこれたことには感慨深いものがあります。

当時は、ソーシャルワーカーとしての週4日の仕事で生計を立てながら、残りの限られた時間で活動を何とか形にしようともがいていました。それが10年経った今、プライベートを除くほぼすべての時間をPIECESに費やすことができています。活動資金がない中で、これが失敗したらもう解散だという勢いで初年度に立ち上げたクラウドファンディングが成功し(目標の200万円を大幅に超える564万円を調達)、なんとか命拾い。そんな組織が、10年の年月を経て、有給・無給のメンバー合わせて30名を超える体制で運営しています。

個人的には、去年代表のバトンを受け取ったことで、それまでとは異なる次元で責任や重圧を感じるようにもなりました。それが日々の充実感に繋がっているとも言えますし、一方ではついつい周りの10年組織と比較して劣等感を抱いてしまったり、おぼつかない資金状況を前に不甲斐なさを感じたり、そんな自分の弱さのようなものと向き合う日々でもあります。

10年という時間を振り返ると、何かをもたらすことができたという手応えよりも、まだまだやれていないことがたくさんあるという課題感の方が正直大きいです。それでも、次の10年がどんな時間になっていくのか、どんなチャレンジをみんなと一緒に重ねられるのか。そんな未来への想像や希望を抱かせてくれるPIECESという存在に、自然と感謝の気持ちが湧いてきています。

皆さんもそれぞれに、この10年間の歩みのどこかでPIECESと出会い、関わりを持ってくださっているわけですが、皆さんにとってPIECESはどんな存在であれているでしょうか。よかったら是非、声を聞かせてください。


さて、10周年イヤーとなる2026年には、新たなチャレンジを開始する予定です。

これまでさんざん市民性だ、優しい間だと訴えてきましたが、言語化しようとすることにもちょっと疲れてきたので(半分冗談、半分本当)、場でもってそれらを体現、表現していこうと思います。具体的には、東京の多摩市をフィールドに、子どもたちをパートナーとして子どもも大人もひとりの人として共にあれるユースセンター機能を有する場づくりと、子どもを支える地域の人づくりを一体的に行うような取組を行う構想を描いています。

今まで、場づくりをする人たちはたくさんいるから、PIECESがわざわざ同じようなことをする必要はないんだ、と言ってきました。が、いろいろいろいろな要素が重なり合って、このチャレンジに踏み出してみようという想い、考えに至りました。

とはいえ、やりたいことはあっても、それを形にするための場所や資金、仲間集めはまだまだこれから。なので、現時点では何をどこまで実現できるかはまだ確定的なことはなんとも言えません。ただ、口に出さないことには始まらないのと、このチャレンジをできるだけたくさんの人たちと一緒に進めていきたいと思っているので、この先も少しずつ様子をお伝えしていきたいと思います。

ということで、その最初の機会として、1月23日(金)に行う10周年イヤーの幕開けとなる下記イベント内で、いま描いている新たな場づくり・まちづくりの構想についてもお話しします!PIECESのことをまだよく分かってないという方にも楽しんでいただけるように、この10年の歩みについても少し振り返った上で、これからの取組について、そして次なる10年に向けて今考えていることをお伝えするような時間にする予定です。是非ご参加いただけたら嬉しいです。

▼イベントの詳細・お申込みはこちらから
https://pieces-202601.peatix.com

さいごに

認定NPO法人としての新たなスタート、そして設立10周年を機に始動する新たなチャレンジ。この1つの節目に、より多くの方々にPIECESのことを知ってもらい、仲間になってもらえるように、12月22日からPIECESメイト募集のためのキャンペーンがスタートしています!1月末までに、プラス100人。そして10周年の年度が始まる4月1日までに、さらに100人のPIECESメイトを募集していきます。

このキャンペーンを、一人でも多くの人に届けていきたいと思っているので、是非周りの方々にお声かけ頂いたり、SNSでのシェアを頂けると大きな力になります。認定NPOになったことで、寄付金額の最大40%程度は所得税や住民税の控除対象になるので、この機会にぜひ!

▼寄付キャンペーンの詳細はこちらから
https://www.pieces.tokyo/2025cp

それでは、今年も1年間ありがとうございました!
また次の31日にお会いしましょう。
よい年をお迎えください!

2025年12月31日 PIECES 代表理事 斎 典道 

サイの日のお便り Vol.24

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
忙しい日々の中で、このお便りを開いていただきありがとうございます。

この季節は、花粉・乾燥・低気圧の三重苦によって毎年喘息症状に見舞われ、なかなかしんどい日々を過ごしています。皆さんは、いかがお過ごしでしょうか。

さて、31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。
今回は、いつもと少し趣向を変えて、短編形式でで最近のPIECES内外でのトピックをいくつかご紹介したいと思います。

TBPとの出会い

先日、10月19日に「Social Innovation morning」というイベントに参加してきました。日曜日の朝9時からソーシャルイノベーションをテーマに語り合うというだいぶニッチな会でしたが、会場には100人以上の参加者が…

この会は、『Stanford SOCIAL INNOVATION Review』(通称、SSIR)というソーシャルイノベーションにまつわる記事を掲載した雑誌の中から、日本で話題になっている6つの記事をテーマに、登壇者と参加者とでインタラクティブな議論や対話を行い、「社会イノベーションの知」を共有するというものでした。

今回参加してきたのは、「トラスト・ベースド・フィランソロピーの戦略的価値」と「イノベーションの未来は、コレクティブから始まる」という2つのセッション。

中でも、個人的に印象深かったのは「トラスト・ベースド・フィランソロピー(TBP)」という比較的新しい(日本で注目されるようになったのは、この1年くらい)概念との出会い。

元々耳にしたことはあったものの、このイベントを機にこちらの記事を読み、初めてその意味を知りました。記事を読んで意味することは分かったけども、「資金提供先に裁量を与え、使途制限のない資金提供や長期サポート、資金提供者と団体のオープンな関係性を築くこと」なんて、ホントに普及や浸透しうるんかいというのが正直な感想でした。

ただ、セッションの中で他の参加者の経験に耳を傾け、自らの経験を振り返る中で、実現に向けての要素やヒントは既にいろいろあるなというのに気づけたことが、驚きでもあり貴重な発見でした。自分の経験で言えば、資金提供を受ける立場になると、どうしてもいろいろ資金提供先のことを推し量って遠慮したりしがちだけど、意見や要望を出してみると、意外と声が届くこともあって、それによって対等でオープンな関係性が築け始めたこともあったな、とか。

いろんな助成金を受けていると、中にはとんでもなくガチガチに要件や制約で縛られているものもあって。もちろん成果やインパクトが何かを握ることはとても重要で、だけどそのプロセスやアプローチは変化していくことの方が多いわけで。そんな時にその要件や制約に苦しめられてきた痛みの記憶があるだけに、このTBPの考え方や実践が広まっていくように、自分の手の届く範囲でできることを地道にやっていければと思っています。

イベント本編の後には、交流会もあったのですが、基本交流会とか苦手なので最初は帰ろうかとも思いつつ(笑)、なんだかんだで約3時間、一番最後まで居座ってしまい、へとへとになりながら帰路につきました。

日曜日の朝9時に100名以上が集結…ものすごい熱気でした

ケアリングノーベンバーに出展します!

毎年11月に、東京の下北沢にあるBONUS TRACKで開催される「ケアリングノーベンバー」に、PIECESがギャラリー展示をさせていただくことになりました!

今年の6月に開催した「Unnamed Care Forum」で好評だった展示企画をもとに、「名前のつかないケア展」と題して体験・参加型の展示を企画しています。

▼展示概要はこちら

会期:11月26日(水)12:00-20:00、11月27日(木)11:00-19:00
会場:BONUS TRACK GALLERY 2
所在地:〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目22−2号・1号
アクセス:小田急小田原線「下北沢」駅 南西口より徒歩2分
入場料:無料
イベント詳細:https://note.com/bonustrack_skz/n/n31d9bf1ab7ac

そして、この企画に合わせて、皆さんがこれまで出会った・感じた「名前のつかないケア」についてのエピソードを集めています。よければぜひ、皆さんの暮らしの中にある名前をつけるのは難しいけれど、確かに存在する「ケア」についてエピソードを聴かせていただけるとありがたいです!

▼「名前のつかないケア」エピソード募集中!

https://forms.gle/t4kKvzvSTGoCdAvE7
※11月14日締切

絶賛、助成金申請に没頭中

資金集めに関して、法人設立以来の難局を迎えているというのは、前回のお便りでもお知らせの通り(エールの声を届けてくださったメイトの皆さん、ありがとうございました!)。

そんな中で、現状講じうる重要な手立てとして、来年度に向けた助成金申請にメンバー皆で総力をあげて取組んでいます。

先週は、夏前に申請した助成金の結果が1つ出て、300万円超の申請を見事満額で採択!
ただ、来期に向けてはこの秋の助成金シーズンで残り1,500万円ほどの資金調達を目指しており、まだまだ手を止めることはできません。先週から今週にかけては特に慌ただしく、この1週間で5本の申請を出すべくSlackの通知が鳴り響いております。

資金集めに関する課題は本当に苦しく消耗も大きいのですが、このピンチの状況でスタッフのみんなが精一杯のの努力と協力をしながら乗り越えようとするエネルギーを目の当たりにして、今は不思議と楽観的でポジティブな気持ちでいます。

まずは目の前の助成金シーズンを乗り切り、助成金以外の資金源開拓にも励み、なんとかこの資金難の状況を乗り越えていければと思います。どうか引き続き、ご無理ない範囲で応援やご協力をいただけるとありがたいです…!

いよいよ、認定の再取得なるか・・・

メイトの皆さんには、長らくお待たせしておりますが、認定NPO法人格の取得に向けて大詰めを迎えています。既に、東京都への再申請(書類の提出)は済ませ、10月8日には東京都の担当者4名による現地確認(過去5年間の運営が適切に行われていたかの調査)も終え、現在認定可否の結果を待っているところです。
早ければ、11月か12月には結果が届くと思いますので、どちらになっても結果が分かり次第お知らせさせていただきます。

認定の可否とは別に、申請書類の1つである寄付者名簿をこの間ずっと作成・整理してきたのですが、この5年間の名簿をすべて足し合わせると、A4用紙599枚分になりました(名簿1枚に1人じゃないですよ。何人も何人も書いてあるんですよ)。せっかくならあと1枚…という話はさておき、これだけ多くの方々の寄付によって支えられているんだということを改めて実感し、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

これからも、たくさんの人たちが応援したいと思えるような活動を地に足付けて取組んでいきたいと思います。そのためにも、認定に復活できるように、一緒に祈りを届けていただけると嬉しいです…!


私事ですが・・・

最後は完全にプライベートなお話ですが、11月に我が家に3人目が産まれる予定です。生物学的な性は、1人目も2人目も男の子で、今回は初めての女の子の予定です。

家の中に、これまで見なかった花柄のモノたちがやたらと増え始め(めっちゃジェンダーバイアス~と自分で叫びながらも、どうしても買うものが花柄になってしまう妻の姿は面白い)、いよいよ感が増してきています。

お仕事関係でご一緒している方は、11月は少し予定が立てにくかったり、直前のリスケなどをお願いすることもあるかと思いますが、お許しくださいませ。

普段からだいぶ自由に働かせてもらっているのと、両親のサポートもあり、育休は取らずに過ごしますが、家庭へのコミット割合が増えるのは間違いないので、諸々ご理解をいただければ幸いです。

子どもの数が両親の数を越えてくることにガクガクブルブルしながらも、仕事も子育ても新たなフェーズに差し掛かるこの時期を、楽しんでいきたいと思います。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また次の31日にお会いしましょう!

2025年10月31日 PIECES 代表理事 斎 典道 

サイの日のお便り Vol.23

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
忙しい日々の中で、このお便りを開いていただきありがとうございます。

小1になった長男くんが、先日初めての夏休みを終え、と同時に約40日に及ぶ弁当作りの日々(学童通いのため)から解放されました。

「もうこのおかず飽きたよ~」とか「保冷材入れすぎ!ごはん冷たかった~」と文句を言いながらも毎日ほぼ残さず食べ、誇らしそうに空っぽの弁当箱を見せてくれてた日々を思い返すと、あんなに大変だったのに、ちょっとした寂しさすら感じてしまっている今日この頃です。

さて、31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。

今回は、日曜日に発行するには少し重めな「お金」の話から始めたいと思います。

目の前に立ちはだかる、大きな壁

昨年、代表のバトンを受け取ってから約1年が経ちました。代表継承が形になるまでの2年間は、組織の行く末が定まらない状況で、どことなく組織全体にモヤモヤ感が漂っていました。そんな状況でもあったので、この1年は、組織全体に再び豊かなエネルギーが満ち始めているのを日々実感しています。

不確実性の高い中でも共に居続けてくれたメンバーには心からの敬意と感謝を伝えたいですし、PIECESメイトの皆さんをはじめ、日々の活動を応援してくださる方々の存在にも本当に助けられています。

一方で、すべて順調かというと決してそんなことはありません。特に資金集めに関しては、法人設立以来、今が一番苦しい状況といえるかもしれません。こんなことを言って、不安を与えてしまったらどうしようという気持ちもあるのですが、できる限りあるがままを伝えたいというのがこのお便りのコンセプトでもあるので、真正面からお伝えしてみることにします。

法人設立以来と言いましたが、立ち上げ当初は無一文からのスタートだったので、もちろん大変でした。でも当時は右も左も分からなかったので、苦しさなど感じる余裕もなく無我夢中だったように思います。地道に活動を続けていったことで、次第に寄付や助成金などが集まるようになり、少しずつ事業も軌道に乗っていきました。

コロナ禍に入ると、それまで続いていた寄付が一部途絶えてしまいましたが、NPO等への期待の高まりもあり、大口の寄付や助成金を受け取る機会はむしろ増加していきました。PIECESメイトの数がピークを迎えた(約450名)のもこの時期です。

しかし、コロナ禍から脱していった2023年あたりから、徐々にそれまでのようには資金が集まらなくなっていきました。PIECESは、いわゆる「寄付型」のNPOとして運営しています。この頃には設立当時の助成金比率が高めの状況からも脱していたので、収入の約7割が寄付(個人と法人がおよそ半分ずつ)で、残りが助成金や事業収益という状況でした。

この比率自体は、その後も大きく変わっていないのですが、2023年以降は寄付額が伸び悩むようになりました。そして、個人の方々からの寄付に関しては、残念ながらここ2、3年は減少傾向にあります。

もう少し厳密に言うと、退会者が増えているというよりは、新たにPIECESメイトとして寄付で応援してくださる方がなかなか増えなくなってしまいました。それにより、組織全体に広がるエネルギーがあるにもかかわらず、アクセルを踏み切れない。そればかりか、この状況が続くと、いまある事業活動の継続すら難しい状況にあります。

寄付が伸び悩む背景には、認定の失効なども影響しているかもしれませんが、寄付者などの声を聴く限りではその影響は限定的なようです。むしろ、退会時のアンケートに「経済的な理由」という声がやや増えているように、社会・経済的な影響を受けている側面はありそうです。

それでも、コロナ禍以降に寄付者の輪を広げている団体も多くあるので、自分たちの頑張りが足りないと言われればそれまでですが、ここにきて目の前に大きな壁が立ちはだかっているような感覚があります。

「月額500円」の寄付に込めた想い

ちょっと重たい話になってしまいましたが、だからといって悲観モードで立ち往生しているわけではありません。苦しいのは間違いない。だけど、そんな時こそ委縮して消極的な選択をするのではなく、可能性の方に光を当ててできる限り積極的にチャレンジをしていきたいと考えています。

これは資金集めに限ったことではなく、事業面でも組織面でも、このような局面が訪れたことをエネルギーに変えていきたい。100年単位で見たときに、この時があったからこその今だよね、と言えるような機会にしていきたいと考えています。

その1つのチャレンジとして、小さなことではありますが、7月にスタートしたPIECESメイトの募集キャンペーンから、月額の寄付を500円から選択できるようにしました。これは、かねてから大事にしている「少しずつ、みんなで」の世界観をより体現したいという想いから実現に至りました。

少額の寄付の話をすると時々「たった千円くらいの寄付で申し訳ない」と言われることがあります。私も、自分が寄付する側になると同じような気持ちがないわけではありません。ただ、寄付を受け取る側からすると、その「たった」の感覚はこれっぽちもありません。おそらくこれはPIECES以外の団体でも同様の感覚だと思います。

確かに、1,000円の寄付だけでできることはほとんどありません。ですが、1,000円の寄付が100人、1,000人と増えていくことでたくさんのチャレンジができるようになります。実際に、この10年間歩みを止めずに活動し、チャレンジを続けてこれたのは、間違いなく継続的に頂く寄付の積み重ねがあったからこそです。

記憶に新しいところでは、昨年劇的なフィナーレで幕を閉じたクラウドファンディングのチャレンジでも、500人もの方々からの応援によって達成することができました。また、それだけの寄付者が応援してくれている、ということが活動するメンバーにとって大きな心の支えになっていることは間違いありません。

コロナ禍以降、学生さんから「自分に何かできることはないか」というような問い合わせも増えています。より多様な立場の方にPIECESの活動を共に進める仲間になっていただきたい。

応援の輪に加わっていただきたい。「少しずつ、みんなで」この局面を乗り越えていきたいと思っています。

心からのご協力のお願い

PIECESは現在、日々の活動を継続的な寄付で支えてくださるPIECESメイトを新たに100人募集しています。

昨今の排外的な考えが広がる中で、一市民である私たち一人ひとりが、自分自身の存在や小さな願いを大切にすること、そして他者にひらかれたまなざしを向けることの重要性を痛感しています。

PIECESによる社会の土壌を耕す営みには、100年単位の時間がかかると考えています。小さな積み重ねの影響は目に見えることばかりではありません。それでも、「少しずつ、みんなで」を大切にこれからもチャレンジを続けていきます。

PIECESメイトの輪を広げ、社会に温かなまなざしを広げていくために、ご自身の寄付はもちろん、SNSでのシェアやお近くの方への呼びかけなどを通じて、皆さんの力を貸していただけたら嬉しいです!

▼PIECESメイト募集キャンペーンサイト
https://www.pieces.tokyo/campaign-donation2022-2

 
 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また次の31日にお会いしましょう!

2025年8月31日 PIECES 代表理事 斎 典道 

サイの日のお便り Vol.22

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。

忙しい日々の中で、このお便りを開いていただきありがとうございます。

31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。

今回は、先月末に開催した「Unnamed CARE Forum」を終えて、いま心に残っているある感覚について言葉にしてみようと思います。

後半には、PIECESから夏の終わりを彩るイベントをお知らせもあるので、是非最後まで読んでいただけたら嬉しいです!

「ともにいる」は面倒だけど、心地いい

前回のお便りでもご案内しましたが、6月23日~29日の1週間、「Unnamed CARE Forum - “名前のつかないケア”を巡る7日間-」という企画を開催しました。1週間で延べ434名が参加してくださり、“名前のつかないケア”について、イベント内外で様々な発話や対話が繰り広げられる機会となりました。

その対話の様子やフォーラムのハイライトなどについては、近日中に素敵なレポートが完成予定ですので、また出来上がり次第お知らせします!

今日は、フォーラム当日の感想というよりは、当日を迎えるまでの企画や準備プロセスを通じて立ち現われてきた感覚について言葉にしてみます。

今回のフォーラムは、PIECES単独ではなく、「ひびラボ」という共創的なフィールドに集う複数のNPOや非営利組織と協力して開催しました。現在10の団体・機関が参画しており、「ひとりの人としての関わり」や「名前のつかないケア」を大事にするという意味では、共通の願いや価値観を持っているといえます。

一方で、活動する領域や地域をはじめ、法人としての理念やバックグラウンドなどは様々。当然、普段はそれぞれの団体・機関としての活動を行っているので、今回の企画や準備なども、それぞれの事業活動の合間を縫って進めてきました。

フォーラムの企画がスタートしたのは、昨年の年末頃だったので、準備期間はおよそ6か月。率直に言って、なかなか大変でした(笑)。

それぞれが合間を縫っての活動なので、どうしても得られる情報量に差が生まれたり。関わり方も濃淡あるので、その中でちょっとした後ろめたさや申し訳なさみたいなものも生まれたり。物事の決め方などもそれぞれの団体ごとの当たり前があるので、それらを重ね合わせるまでに時間がかかったり。お互いの存在を尊重するからこそ生じる気の遣い合いのようなものもあったりして、その度に立ち止まって進め方を見直したり・・・。

同じ組織の中であれば、言葉を交わさなくてもなんとなく通じてしまうことも、一つずつ確認したり、ひと手間加えたりしながら前に進めていく。それら一つひとつを振り返れば、時間的にも精神的にもそれなりのエネルギーを要するプロセスだったように思います。

じゃあもう同じようなことをやりたくないか、あるいは、次回はそれらの手間のかかるプロセスは省いてPIECESだけでやりたいか、と問われたら、答えは明確に「No」です。

手間ひまかかるプロセスだったのは間違いありません。語弊を恐れずに言えば、丁寧に声を聴き、声を届け、対話を重ねていくプロセスは、その瞬間だけを切り取れば面倒なことだったかもしれません。

でも、6か月間の準備プロセスを経て、フォーラムの開催を実現して、いま残っているのは、自分(たち)とは異なる当たり前や特徴をもった人たちと「ともに」過ごしたことで、自分やPIECESという存在に新たな色が加わったような、存在そのものが少し拡張したような感覚です。なんだか言葉にするとこぼれ落ちる感じがありますが、そんな感覚。

具体的な場面もいくつか思い出されますが、たとえば、フォーラム最終日の対面イベントをどんな場にしようかと話していた時のこと。会場にはおとなだけじゃなく、こどもたちも安心して一緒に過ごせたらいいよねという話をしていました。なんとなくその流れで話が進みかけたとき、あるメンバーが「ただ安心できるってだけじゃなく、こどももおとなもしっかり楽しめるようにしたい」と発してくれました。

自分やPIECESの当たり前の感覚だと「安心」で留まっていたところに、「楽しい」という異なる当たり前が加わった瞬間でした。そこから「安心できるし、楽しめる」環境をどうやって作るか、という話ができたことで具体的なイメージが広がっていきました。

その結果、当日来てくれた皆さんには目撃していただいた通り、会場には真剣に話をしたり聴いたりする人に交じって、あちこちに本気で楽しみ、本気でくつろぐ人たちの姿がありました。

これ以外にも、フォーラムの名称を決める中で、その決定プロセスへの戸惑いを発してくれた方がいたことで、それぞれの願いや大事にすることを改めて考える機会が生まれるなど、一人ひとりの存在が影響し合い、応答し合うことの豊かさを何度も感じる機会になりました。

いろんなことが便利で効率的になり、無駄や手間が削がれていく中、「ともにいる」もまた面倒なことだと敬遠されていってるような気もします。短期的には非合理なように思えることも、少し時間軸を伸ばすとまた違った側面が表れてくる、そんなふうにも言い換えることができるかもしれません。「ともにいる」の意味や価値を改めていろんな人たちと考えたくなる、そんな半年間のプロセスでした。


【ご案内】夏の終わりに、素敵なゲストを迎えてのイベントを開催します!

PIECESでは8月31日まで、PIECESメイト募集キャンペーンを実施しています。

今回のテーマは「社会の土壌をともに耕す」

一見わかりづらい表現かもしれませんが、PIECESは目の前の課題だけを解決するのではなく、その土壌となる社会を、みんなの手で豊かに耕していきたいという想いを込めています。

そんなテーマを真ん中に据えて、「地域での協働」「場の持つ力」「組織の在り方」という3つの切り口から、素敵なゲストを招いて全3夜でお届けするオンラインイベントを開催します!

妊産婦支援から広がるまちづくりの物語、人が集う場所から生まれる新しい風景、"分かりづらさ"と共存しながら成長する組織の可能性までー。

各分野で多様な実践や試行錯誤を重ねるゲストをお迎えし、参加者の皆さんとともに対話を重ねる機会ですので、是非お気軽にご参加ください!

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

また次の31日にお会いしましょう!