こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
忙しい日々の中で、このお便りを開いていただきありがとうございます。
この季節は、花粉・乾燥・低気圧の三重苦によって毎年喘息症状に見舞われ、なかなかしんどい日々を過ごしています。皆さんは、いかがお過ごしでしょうか。
さて、31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。
今回は、いつもと少し趣向を変えて、短編形式でで最近のPIECES内外でのトピックをいくつかご紹介したいと思います。
TBPとの出会い
先日、10月19日に「Social Innovation morning」というイベントに参加してきました。日曜日の朝9時からソーシャルイノベーションをテーマに語り合うというだいぶニッチな会でしたが、会場には100人以上の参加者が…
この会は、『Stanford SOCIAL INNOVATION Review』(通称、SSIR)というソーシャルイノベーションにまつわる記事を掲載した雑誌の中から、日本で話題になっている6つの記事をテーマに、登壇者と参加者とでインタラクティブな議論や対話を行い、「社会イノベーションの知」を共有するというものでした。
今回参加してきたのは、「トラスト・ベースド・フィランソロピーの戦略的価値」と「イノベーションの未来は、コレクティブから始まる」という2つのセッション。
中でも、個人的に印象深かったのは「トラスト・ベースド・フィランソロピー(TBP)」という比較的新しい(日本で注目されるようになったのは、この1年くらい)概念との出会い。
元々耳にしたことはあったものの、このイベントを機にこちらの記事を読み、初めてその意味を知りました。記事を読んで意味することは分かったけども、「資金提供先に裁量を与え、使途制限のない資金提供や長期サポート、資金提供者と団体のオープンな関係性を築くこと」なんて、ホントに普及や浸透しうるんかいというのが正直な感想でした。
ただ、セッションの中で他の参加者の経験に耳を傾け、自らの経験を振り返る中で、実現に向けての要素やヒントは既にいろいろあるなというのに気づけたことが、驚きでもあり貴重な発見でした。自分の経験で言えば、資金提供を受ける立場になると、どうしてもいろいろ資金提供先のことを推し量って遠慮したりしがちだけど、意見や要望を出してみると、意外と声が届くこともあって、それによって対等でオープンな関係性が築け始めたこともあったな、とか。
いろんな助成金を受けていると、中にはとんでもなくガチガチに要件や制約で縛られているものもあって。もちろん成果やインパクトが何かを握ることはとても重要で、だけどそのプロセスやアプローチは変化していくことの方が多いわけで。そんな時にその要件や制約に苦しめられてきた痛みの記憶があるだけに、このTBPの考え方や実践が広まっていくように、自分の手の届く範囲でできることを地道にやっていければと思っています。
イベント本編の後には、交流会もあったのですが、基本交流会とか苦手なので最初は帰ろうかとも思いつつ(笑)、なんだかんだで約3時間、一番最後まで居座ってしまい、へとへとになりながら帰路につきました。
日曜日の朝9時に100名以上が集結…ものすごい熱気でした
ケアリングノーベンバーに出展します!
毎年11月に、東京の下北沢にあるBONUS TRACKで開催される「ケアリングノーベンバー」に、PIECESがギャラリー展示をさせていただくことになりました!
今年の6月に開催した「Unnamed Care Forum」で好評だった展示企画をもとに、「名前のつかないケア展」と題して体験・参加型の展示を企画しています。
▼展示概要はこちら
会期:11月26日(水)12:00-20:00、11月27日(木)11:00-19:00
会場:BONUS TRACK GALLERY 2
所在地:〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目22−2号・1号
アクセス:小田急小田原線「下北沢」駅 南西口より徒歩2分
入場料:無料
イベント詳細:https://note.com/bonustrack_skz/n/n31d9bf1ab7ac
そして、この企画に合わせて、皆さんがこれまで出会った・感じた「名前のつかないケア」についてのエピソードを集めています。よければぜひ、皆さんの暮らしの中にある名前をつけるのは難しいけれど、確かに存在する「ケア」についてエピソードを聴かせていただけるとありがたいです!
▼「名前のつかないケア」エピソード募集中!
https://forms.gle/t4kKvzvSTGoCdAvE7
※11月14日締切
絶賛、助成金申請に没頭中
資金集めに関して、法人設立以来の難局を迎えているというのは、前回のお便りでもお知らせの通り(エールの声を届けてくださったメイトの皆さん、ありがとうございました!)。
そんな中で、現状講じうる重要な手立てとして、来年度に向けた助成金申請にメンバー皆で総力をあげて取組んでいます。
先週は、夏前に申請した助成金の結果が1つ出て、300万円超の申請を見事満額で採択!
ただ、来期に向けてはこの秋の助成金シーズンで残り1,500万円ほどの資金調達を目指しており、まだまだ手を止めることはできません。先週から今週にかけては特に慌ただしく、この1週間で5本の申請を出すべくSlackの通知が鳴り響いております。
資金集めに関する課題は本当に苦しく消耗も大きいのですが、このピンチの状況でスタッフのみんなが精一杯のの努力と協力をしながら乗り越えようとするエネルギーを目の当たりにして、今は不思議と楽観的でポジティブな気持ちでいます。
まずは目の前の助成金シーズンを乗り切り、助成金以外の資金源開拓にも励み、なんとかこの資金難の状況を乗り越えていければと思います。どうか引き続き、ご無理ない範囲で応援やご協力をいただけるとありがたいです…!
いよいよ、認定の再取得なるか・・・
メイトの皆さんには、長らくお待たせしておりますが、認定NPO法人格の取得に向けて大詰めを迎えています。既に、東京都への再申請(書類の提出)は済ませ、10月8日には東京都の担当者4名による現地確認(過去5年間の運営が適切に行われていたかの調査)も終え、現在認定可否の結果を待っているところです。
早ければ、11月か12月には結果が届くと思いますので、どちらになっても結果が分かり次第お知らせさせていただきます。
認定の可否とは別に、申請書類の1つである寄付者名簿をこの間ずっと作成・整理してきたのですが、この5年間の名簿をすべて足し合わせると、A4用紙599枚分になりました(名簿1枚に1人じゃないですよ。何人も何人も書いてあるんですよ)。せっかくならあと1枚…という話はさておき、これだけ多くの方々の寄付によって支えられているんだということを改めて実感し、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも、たくさんの人たちが応援したいと思えるような活動を地に足付けて取組んでいきたいと思います。そのためにも、認定に復活できるように、一緒に祈りを届けていただけると嬉しいです…!
私事ですが・・・
最後は完全にプライベートなお話ですが、11月に我が家に3人目が産まれる予定です。生物学的な性は、1人目も2人目も男の子で、今回は初めての女の子の予定です。
家の中に、これまで見なかった花柄のモノたちがやたらと増え始め(めっちゃジェンダーバイアス~と自分で叫びながらも、どうしても買うものが花柄になってしまう妻の姿は面白い)、いよいよ感が増してきています。
お仕事関係でご一緒している方は、11月は少し予定が立てにくかったり、直前のリスケなどをお願いすることもあるかと思いますが、お許しくださいませ。
普段からだいぶ自由に働かせてもらっているのと、両親のサポートもあり、育休は取らずに過ごしますが、家庭へのコミット割合が増えるのは間違いないので、諸々ご理解をいただければ幸いです。
子どもの数が両親の数を越えてくることにガクガクブルブルしながらも、仕事も子育ても新たなフェーズに差し掛かるこの時期を、楽しんでいきたいと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
また次の31日にお会いしましょう!
2025年10月31日 PIECES 代表理事 斎 典道
