サイの日のお便り Vol.25

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
2025年の大晦日、いかがお過ごしでしょうか。

前回のお便りでも触れていましたが、11月11日に無事に我が家に3人目の子が産まれてきてくれました。賑やかすぎる毎日にヘトヘトになりながらも、7歳、4歳が一生懸命あやしたり、それに偶然応答したりする微笑ましいやりとりに癒される日々でもあります。

さて、31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。
今回は、年の瀬に嬉しいご報告と、来年に向けての野望?をしたためてみたいと思います。

認定NPOに返り咲きました!

既にメルマガ等でご覧になったかもしれませんが、12月8日付で、晴れて認定NPOに返り咲くことができました…!!

まずは、この間も変わらずご寄付を継続してくださったPIECESメイトの皆さん、本当にありがとうございます。 認定失効後に一定数退会される方もいらっしゃった中で、変わらず継続いただいた方、新たに登録くださった方々には感謝しかありません。 また、寄付だけでなく、様々な形でこの間も応援や協力を続けてくださった方々にも、深く感謝申し上げます。

振り返れば、認定失効の連絡を受けたとき、さらには「約5年は再申請はできない」と言われたときのショックや絶望感は今でも忘れることができません。

失効理由が理由だっただけに、不服申立ての道なども考えましたが、下手したら2年近くの時間を要する上に結果もどうなるか分からない。そのような状況で一時期は途方に暮れかけましたが、外部専門家の力も借りて知恵を絞り、打開策を考え、たくさんの書類作成と手続きを重ねてきました。

失効から1年後に再申請書類を提出。約5年は申請は難しいという見解だった所轄庁(東京都)も「え…?」という感じでしたが、最終的にはこちらの講じた手立てや一連のプロセス、組織のガバナンス体制等が認められ、再び認定NPOとして認めていただくことができました。

お世話になった外部の弁護士さんからも、所轄庁の目が当然厳しくなるだろう中で乗り越えたことを褒めていただき、だいぶ報われた感があります。

何より、この間もPIECESのことを信じて寄付を続けてくださった皆さん、活動を共にしてくださった皆さんにはただただ感謝しかありません。本当にありがとうございます…!

NPO法人は、全NPO法人に占める割合が約2%。透明性・公益性・ガバナンスなど、厳しい基準を満たした団体にのみ与えられます。社会的な信頼の証であるとともに、寄付者の皆さんが税制上の優遇措置を受けられるので、寄付という形で活動の輪に加わっていただきやすくなることから、再取得を目指してきました。

皆さんと喜びを分かち合いつつも、これは新しいスタートラインでもあります。認定失効の影響もあって、この間にだいぶ財務状況が厳しくなってしまったのもまた事実。

これを機に、ガバナンスや法令順守の視点から組織全体の在り方を一層見直しながら、事業・組織・財源の状況を立て直していくべく、根気強く取り組んでいこうと思います。

再び認定NPOになったPIECESと一緒に、これからもどうぞよろしくお願いします!

設立10周年、そして新たなチャレンジに向けて・・・

2026年6月22日で、PIECESは法人設立から10周年を迎えます。
いぶきさんや荒井さんらと、活動の原資もほぼない状況で、勢いだけで立ち上げたと言っても過言ではない組織が、10年間活動を続けてこれたことには感慨深いものがあります。

当時は、ソーシャルワーカーとしての週4日の仕事で生計を立てながら、残りの限られた時間で活動を何とか形にしようともがいていました。それが10年経った今、プライベートを除くほぼすべての時間をPIECESに費やすことができています。活動資金がない中で、これが失敗したらもう解散だという勢いで初年度に立ち上げたクラウドファンディングが成功し(目標の200万円を大幅に超える564万円を調達)、なんとか命拾い。そんな組織が、10年の年月を経て、有給・無給のメンバー合わせて30名を超える体制で運営しています。

個人的には、去年代表のバトンを受け取ったことで、それまでとは異なる次元で責任や重圧を感じるようにもなりました。それが日々の充実感に繋がっているとも言えますし、一方ではついつい周りの10年組織と比較して劣等感を抱いてしまったり、おぼつかない資金状況を前に不甲斐なさを感じたり、そんな自分の弱さのようなものと向き合う日々でもあります。

10年という時間を振り返ると、何かをもたらすことができたという手応えよりも、まだまだやれていないことがたくさんあるという課題感の方が正直大きいです。それでも、次の10年がどんな時間になっていくのか、どんなチャレンジをみんなと一緒に重ねられるのか。そんな未来への想像や希望を抱かせてくれるPIECESという存在に、自然と感謝の気持ちが湧いてきています。

皆さんもそれぞれに、この10年間の歩みのどこかでPIECESと出会い、関わりを持ってくださっているわけですが、皆さんにとってPIECESはどんな存在であれているでしょうか。よかったら是非、声を聞かせてください。


さて、10周年イヤーとなる2026年には、新たなチャレンジを開始する予定です。

これまでさんざん市民性だ、優しい間だと訴えてきましたが、言語化しようとすることにもちょっと疲れてきたので(半分冗談、半分本当)、場でもってそれらを体現、表現していこうと思います。具体的には、東京の多摩市をフィールドに、子どもたちをパートナーとして子どもも大人もひとりの人として共にあれるユースセンター機能を有する場づくりと、子どもを支える地域の人づくりを一体的に行うような取組を行う構想を描いています。

今まで、場づくりをする人たちはたくさんいるから、PIECESがわざわざ同じようなことをする必要はないんだ、と言ってきました。が、いろいろいろいろな要素が重なり合って、このチャレンジに踏み出してみようという想い、考えに至りました。

とはいえ、やりたいことはあっても、それを形にするための場所や資金、仲間集めはまだまだこれから。なので、現時点では何をどこまで実現できるかはまだ確定的なことはなんとも言えません。ただ、口に出さないことには始まらないのと、このチャレンジをできるだけたくさんの人たちと一緒に進めていきたいと思っているので、この先も少しずつ様子をお伝えしていきたいと思います。

ということで、その最初の機会として、1月23日(金)に行う10周年イヤーの幕開けとなる下記イベント内で、いま描いている新たな場づくり・まちづくりの構想についてもお話しします!PIECESのことをまだよく分かってないという方にも楽しんでいただけるように、この10年の歩みについても少し振り返った上で、これからの取組について、そして次なる10年に向けて今考えていることをお伝えするような時間にする予定です。是非ご参加いただけたら嬉しいです。

▼イベントの詳細・お申込みはこちらから
https://pieces-202601.peatix.com

さいごに

認定NPO法人としての新たなスタート、そして設立10周年を機に始動する新たなチャレンジ。この1つの節目に、より多くの方々にPIECESのことを知ってもらい、仲間になってもらえるように、12月22日からPIECESメイト募集のためのキャンペーンがスタートしています!1月末までに、プラス100人。そして10周年の年度が始まる4月1日までに、さらに100人のPIECESメイトを募集していきます。

このキャンペーンを、一人でも多くの人に届けていきたいと思っているので、是非周りの方々にお声かけ頂いたり、SNSでのシェアを頂けると大きな力になります。認定NPOになったことで、寄付金額の最大40%程度は所得税や住民税の控除対象になるので、この機会にぜひ!

▼寄付キャンペーンの詳細はこちらから
https://www.pieces.tokyo/2025cp

それでは、今年も1年間ありがとうございました!
また次の31日にお会いしましょう。
よい年をお迎えください!

2025年12月31日 PIECES 代表理事 斎 典道