サイの日のお便り Vol.29|10周年の御礼と、ユースセンターの役割

こんにちは、PIECES代表の斎(さい)です。
忙しい日々の中で、このお便りを開いてくださりありがとうございます。

連日、本当に厳しい暑さが続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
我が家は、昨日小学2年の長男が3泊4日の初めてのサマーキャンプから帰ってきました。いろんな体験や感情を味わってきた先のなんとも言えない本人の表情もさることながら、誰よりもその瞬間を待ちわびていた4歳の次男が「にぃに!」と駆け寄った時の嬉しそうな姿に、なんだかじんわりと温かいものを感じるひと時になりました。

さて、31日(サイの日)にのみお届けするこのお便り。

今回は、PIECESを代表して皆さんへの多大なる御礼と、次の10年に向けた「場づくり」の現在地についてお伝えしたいと思います。

設立10年、そしてこれからの10年へ

先月、6月22日。私たちPIECESは、NPO法人設立から丸10年という大きな節目を迎えることができました。

これまでPIECESに関わってくれたすべてのスタッフ、プロボノやボランティアメンバー、そして何より、活動を信じて継続的に寄付を寄せ、支え続けてくださっているPIECESメイトの皆さん。
本当に、本当にありがとうございます。皆さんの存在なしに、今日という日を迎えることはできませんでした。

10周年を迎えるにあたり、代表からのメッセージ「10周年に寄せて」をWEBサイトに掲載しています。その中で、正直な気持ちとしてこんなことを綴りました。

「正直に言えば、10年という時間で、もう少し社会に価値を届けられていると思っていました。もう少し組織の基盤も整えられていると思っていました。思い描いていた姿と、今の現実との間には、まだ大きな隔たりがあるなと感じています。それでも、PIECESのもとに集まるメンバーがいて、信じて寄付を続けてくれる人がいて、全国に想いを共にする仲間がいる。その一人ひとりの存在が、今なおこうして未来に向かって次の一歩を踏み出すエネルギーになっています。」

事業活動の面でも、組織運営の面でも、決して順風満帆な10年ではありませんでした。それでも、この成果の見えにくい取り組みに信頼や期待を寄せて、ともにいてくださった皆さんに、改めて心から感謝申し上げます。

なお、10周年にあわせてWEBサイトのトップページも10周年仕様にリニューアルしました!(https://www.pieces.tokyo/

これまでの10年間の歩みにも触れていますので、ぜひ覗いてみてください。そして、皆さんに大切なお願いがあります。

【2026年10月4日(日)午後】、どうかこの日の予定を空けておいていただけないでしょうか。

この日、10周年を記念する特別なイベントを開催します。これまでの10年の歩みを皆さんと一緒に振り返るだけでなく、「これからの10年」をテーマに、皆さんと一緒に未来を語り合う時間も予定しています。

詳細は追ってお知らせしますが、まずは手元のカレンダーに予定を入れておいていただけると嬉しいです!

 
 

子ども・若者たちの声を、まちに還すということ

続いて、私たちが多摩市で準備を進めている「まちのまプロジェクト」(ユースセンターを核とする拠点づくりとまちづくりの取り組み)に関する現在地について。

先月、岩手県岩手郡岩手町にある「いわてユースセンターミライト」へ、1泊2日で視察に行ってきました。代表の上田さんをはじめ、現地スタッフや大学生ユースワーカーの皆さんから本当に手厚いおもてなしを受けつつ、現地の熱量や雰囲気を肌で感じてきました。

そこで得た学びは数え切れないのですが、特に印象的だったことが2つあります。

1つは、大学生ユースワーカーの存在です。彼ら・彼女らが持つ「ピア(仲間)性」の価値と、そこから社会人へと成長していく過程での関わりの継続は、私たちがこれから場をつくっていく上で非常に参考になる姿でした。もちろん年が離れていても、あるいは離れているからこその関わりもある。ただ、ちょっとだけ先を歩く大学生だからこそ、築ける関係や届く言葉がある。視察を通じて随所にその可能性に触れ、これから本格化するユースセンターづくりに新たなインスピレーションが生まれました。

そしてもう1つ、最大の学びだったのが、ミライトが「ユースの声をきちんとまちに還していく(伝える)」役割を担っているということです。ミライトは、その丁寧な実践を通じてまちの若者たちの声・願い・感情・ニーズをすくいとっています。同時に、それらを自分たちだけで受け止めるのではなく、ユースが自分たちで表現する機会をつくったり、その機会に地域の人たちを招いたり、時に行政に対して代弁したりといった形で、子どもの声がまちの人たちと響き合うように働きかけている姿が印象的でした。

これをPIECESが多摩市で進める「まちのまプロジェクト」に置き換えたとき、ユースの声はもちろんのこと、まちに暮らす市民の「声なき声」を受け止め、まちに還していくことが私たちの役割になるのではないか、という発想に至りました。

いま、子どもが大人を知らないだけでなく、大人同士も互いをよく知らないという状況が起きています。まちの人たちが感じていること、考えていること、困っていること、得意なことをまちの中にどう返し、伝えていくかは、市民同士が互いに関心を持ち、つながりを築いていくための重要な出発点になり得るように思います。

一方で、いくつもの「問い」も持ち帰ってきました。

ミライトほどの広さの取れない空間に、どのような機能やコンセプトを持たせるのか。「動」と「静」、多様な過ごし方をどう両立させる設計にするのか。大学生や地域住民が「支援者」としてではなく「市民」のまま関われる仕組みをどうデザインするのか。

これらの問いの答えは、私たちだけで出すものではありません。子ども・若者やまちの人たちと一緒に考えていきたいと思っています。

その第一歩として、8月後半くらいから「まちのまおしゃべり会(仮)」と題して、子ども・若者をはじめ、地域の人たちやまちのまに関心を持ってくださる人たちと一緒に、わちゃわちゃとアイデアを出し合う会を開催予定です。

今後も、8月には千葉の「Prism」、静岡の「まる」、9月には岡山の「まぁぶる」と、全国の素晴らしい実践をされている場所へ足を運んで学びを深めてくる予定です。こちらもまたお便りや「まちのまプロジェクト」で連載しているnoteなどを通じてご報告していきますね。

まだまだ暑い日が続きますので、どうか無理をなさらず、ご自愛ください。

それでは、また次の31日にお会いしましょう!

2026年7月31日 PIECES 代表理事 斎 典道 

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