CforCコンソーシアム(通称:ひびラボ)は、「Citizenship for Children」で大切にしている“ひとりの人としての関わり”を軸に、全国の団体・機関・企業と協働しながら、自組織や地域にその関わりを広げたい人たちが集い、実践と探究を重ねていくフィールドです。組織・団体同士がゆるやかにつながりながら、まなび合うことで、それぞれの地域で市民性を育むための共創的なアクションを重ねています。


2025年の動き

2025年度は、参画団体同士の関係性や協働の実践がさらに深まり、コンソーシアムとしての活動が新たな広がりを見せた1年となりました。その象徴的な取組として、2025年6月に、ひびラボとして初となるフォーラム「Unnamed CARE Forum ― “名前のつかないケア”を巡る7日間 ―」を開催しました。ひびラボ参画団体それぞれの特徴や専門性を切り口に、全国各地で子どもや他者との関わりを実践する多様なゲストや参加者とともに、「ひとりの人として関わること」や「ともにいる」「きく/みる」といった輪郭のはっきりしないケアについて探究を深めました。

また、フォーラムを通じて出会った団体がひびラボとの関わりが生まれ、前年度より継続的に開催している「まなびの会」も5回開催し、でも新たな視点で対話と学びの機会を創出することができました。

「Unnamed CARE Forum ― “名前のつかないケア”を巡る7日間 ―」

のべ434名が参加。企画運営も複数団体によるチームで進めたことで、フォーラムそのものが共創の実践の場となりました。

今後の動き

コンソーシアムを支える助成金の最終助成年度であったことも踏まえ、今後の継続的な組織運営についてもたびたび対話や議論を重ねる1年でもありました。今後は推進主体となる事務局を置かず、少しペースを落としながらも、ゆるやかな繋がりは維持し、各々があげる声に呼応しながら共創的なアクションをカタチにしていくフィールドとして継続していきます。


コンソーシアム参画団体
(50音順)



市民性を育む協力・共創の輪

これまでPIECESでは、子どもの周りに存在する「市民性」を照らしながら、CforCやCforCコンソーシアムを運営してきました。2025年は子どもの支援等を行う団体や組織に対して、CforCプログラムで用いる対話やワークショップのエッセンスを研修や講演などを通じて届けました。NPOや保育所、行政、企業など、協働先は多岐に渡り、それぞれのニーズに応じた形で実施したほか、動画コンテンツの提供や振り返りツールの開発等を通じた協働も行いました。

 

保護者向けプログラム
(奈良県生駒市こども政策課)

奈良県生駒市こども政策課よりご依頼をいただき、「親子関係を見直すヒントを学ぶ連続セミナー(思春期のこどもの保護者向け連続講座/全2回」を開催しました。テーマは、「思春期のこどもの子育てに悩む保護者が、こどもと心地よい関係を築くためのヒントを学ぶ」。PIECESの市民性醸成プログラム(Citizenship for Children)のリフレクションや、子どもの権利についての啓発講座を織り交ぜながら、今回ご参加いただく方のニーズを想定しながら内容を企画し実施しました。参加者からは「対話でそれぞれの子育ての状況の違いの中での悩みと対応を聞かせていただいて、気づきと優しい共感が多くあり、嬉しい時間でした。」という声が寄せられました。

 

NPO職員向けプログラム
(認定NPO法人ピッコラーレ)

ピッコラーレは、孤立する若年妊婦にとってのHOMEをつくる取組みとして、2020年から「project HOME」事業を行っています。これまでは、専門職が配置された環境での妊産婦への直接的な支援活動を展開してきましたが、活動から5年を迎える中で、地域での暮らしに移行することや、そもそも専門的な支援にたどり着く前の地域におけるケア的な環境をつくることへのニーズや想いが生まれてきたことから、PIECESがこれまで大切にしてきた「市民性」や「やさしい間」のエッセンスを活かした「妊産婦支援×まちづくり」の3カ年プロジェクトがスタートしました。1年目の今年は、専門職や支援者としての肩書や普段の役割を一旦脇に置き、一人ひとりが「私はどんな暮らしの場を作りたいのか」「私が大切にしたい価値観は何か」を語り合う時間を丁寧に作りました。参加者からは「誰かの期待に応える存在である前に、私は私であってよい。その感覚を久しぶりに取り戻せた時間でした。」といった声が寄せられました。