今月11月は、厚生労働省が定めた児童虐待予防の啓発を行う「児童虐待防止推進月間」です。
そもそも児童虐待とは?
児童虐待には身体的虐待、ネグレクト(育児放棄)、性的虐待、そして心理的虐待の4種類があります。その中でも年々増加傾向にあるのは心理的虐待です。
虐待相談対応件数は年々増加し、令和2年度の速報値では約20万件までのぼっています。約半数は警察からの通告であり、心理的虐待にあたる面前DV(家族のDVを目撃する)が増加しているとされています。また、「子どもに手を上げてしまった」「子どもを激しく叱ってしまった」といった親自身からの相談も含まれており、数が増えたことを単に問題が増えたからだと受け止めるのは誤解を生む可能性があります。
また、2020年の新型コロナウイルス禍において虐待相談対応件数が増加したと言われていますが、COVID-19との関連は今のところ不明のままです。
平成30年度の虐待による一時保護数は25,696人(全体の54.2%)であり、虐待による一時保護数は年々増加しています。(総務省. 要保護児童の社会的養護に関する実態調査「第2_調査結果_1_全体概況と報告書の構成 」p5より)
心中を除く虐待死は平成29年49件、平成30年52件、令和元年(平成31年)56件です。その件数は、この数年間横ばいで推移しています。また、死亡した子どもの年齢のうち最も多いのは0歳で28件です(令和元年度)。
参照:厚生労働省「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第17次報告)」
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