子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2025
「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。
【講座】では、月ごとに異なる講師による「講義動画」を配信。その上で講師とzoom上で質疑・対話ができる「講師を囲む会」を実施しています。
講義動画概要
■講師:西川正さん
NPO法人ハンズオン埼玉理事
■講座タイトル
子どもの孤立を防ぐ、コミュニティのつくり方 〜なぜそこには「つながり」が生まれるのか?〜
■主なトピック
・Part.1 遊ぶと学ぶの場づくり
・Part.2 対談①~つながりが生まれる場のデザイン~
・Part.3 対談②~“with 子ども”のコミュニティ~
講師を囲む会の様子
1月21日(水)、講師を囲む会当日。
講義動画を見た参加者同士で感想を共有したあと、西川さんとの対話が始まりました。
この日の対話で印象的だったのは、参加者から投げかけられたこんな問いでした。
「for子どもではなく、with子どもという話が印象的でした。
でも、普段の職場ではつい用意しすぎてしまうんです。」
子どものためにと思うほど、大人が準備を整えすぎてしまう。
そんな現場の葛藤が共有されました。
「子どものために」がサービスになってしまうとき
この問いに対して西川さんは、活動が“サービス提供”の形になってしまうことについて語りました。
例えばイベントをするとき、大人が企画し、準備をし、「どうぞ楽しんでください」と提供する。
そうすると、
大人=提供する側
子ども=楽しませてもらう側
という関係が生まれてしまいます。
けれども、それでは子どもは「お客さん」になってしまう。
西川さんは、大切なのは「誰かのための場」ではなく「みんなでつくる場」になることだと言います。
何をするかを一緒に考えたり、その場で思いついたことを試してみたり。
そうした関係の中で、場は少しずつ「自分たちの場所」になっていくのです。
人は「楽しい場所」に集まる
もう一つ、参加者からこんな問いも出ました。
「私もスマホ相談会のような活動をしてみたいと思っています。
周囲の人が楽しく巻き込まれていくようなやり方はありますか?」
地域の人をどう巻き込めばいいのか。多くの人が感じる悩みです。
これに対して西川さんは、特別なノウハウがあるわけではないと話します。
むしろ大事なのは、「自分たちが楽しそうにやっていること」。
人は、「やらなければならない活動」にはなかなか集まりません。
でも、
・なんだか面白そう
・ちょっと覗いてみたい
・楽しそうな人たちがいる
そんな雰囲気の場には、自然と人が集まってきます。
西川さんたちはこれまで、
・路上で書道をする
・食べ物を持ち寄って七輪で焼く
・図書館で落書きアートをする
といった、一見するとなくても困らない活動を地域の中で続けてきました。
けれども、そうした不要不急の時間こそが、人と人をゆるやかにつなげていくのです。
おわりに|関係は「一緒につくる」もの
今回の囲む会の対話を通して見えてきたのは、関係は、誰かが用意するものではなく一緒につくっていくものだということでした。
子どものために整えすぎるのではなく、大人も一緒に楽しみながら場をつくること。
会の終わりには、参加者からこんな声も聞こえてきました。
「失敗できないって思っていたけど、もっとみんなを巻き込んで、結果だけじゃなく過程を楽しんでいきたい。」
対話の中で生まれたこうした気づきが、それぞれの現場での実践へとつながっていきます。
CforCではこれからも、実践者との対話を通して、子どもとともにある関わり方を探求していきます。
