イギリス・スウェーデンへ視察に行ってきました。|子どもの権利に関する活動報告

PIECES代表理事の小澤いぶきが、子どもアドボカシー学会が主体となって実施された子どもの権利や意見表明に関する海外視察として、イギリス・スウェーデンに行ってきました。

イギリスでは、子どもの声を様々な方法で聴き、それが子どもを取り巻く環境(家族、学校等、地域や自治体、国の政策)に反映されることを大切にしています。子どもの権利が守られているか、声が聴かれているかなどを独立して調査、把握、提言する機関が機能しています。

子どもの声を聴くことは、常にプロセスであり、聴けていない声もあること、だからこそ、フィードバックをもらいながら改善していく必要があることを政府やコミッショナー、現場の方々が共有しており、子どもの声を絶えず聴き続けようとする姿勢がとても印象的でした。

スェーデンでは体罰禁止法が策定されるまでは、子どもに対する視線が現在とは違ったといいます。体罰禁止法が策定され、それが市民の多くが手に取る牛乳パックなどの媒体を通して日常に認知される中で、子どもが尊厳ある権利主体の一人の人であり、体罰をしなくても育つことが理解され、実践されました。

また、民主主義の価値を育むことが1歳からの指導要領に明記されており、そのためのコアエッセンスである子どもの参画と影響(子どもが周囲や社会に影響ある存在であることを体験する)を、日常の中で体験や遊び、授業を通して学んでいきます。

自分たちの声が聴かれ、応答されること、他者の声を聴き、応答することが、例えば公園や校庭の設計、遊具の設置、保育園での活動にも反映されている光景がとても印象的でした。

PIECESも、誰もが一人の尊厳ある権利主体であるという考えのもと、活動を行っています。特にその権利が見過ごされがちな「子どもの権利」へのまなざしを日々問い直し、海外視察から学んだことを活動に活かしていきます。

※海外視察についての詳しい報告は、子どもアドボカシー学会にて、10月2日18時〜実施されます。
学会登録により参加できますので、この機会にぜひご検討ください。

※PIECESとしての報告会も検討しています。決まり次第、ウェブサイトにてお知らせします。


PIECESは、子どもの周りに信頼できる他者を増やすことで、子どもが孤立しない地域をつくることを目指しています。子どもの孤立が深まる前に、地域の中で子どもを見守り、子どもに寄り添う市民を増やすための市民性醸成に取り組んでいます。

単発でのご寄付や月額寄付者を募集していますので、ぜひご支援よろしくお願いいたします。